今後の展望


本当に法制化されていくのかという直近の問題もさることながら、この決定がEU経済のピークに来ているということも相当に気がかりか。


また、上の最低賃金比較を書いていてしみじみ思ったわけだが、既に世界最高水準にある国家群(要するにG8とかの国)の労働者にとっては、同一労働内の同一待遇が達成されようとも、そんなことよりも、次から次からの安価水準の労働者の移入問題の方が余程、不安定要素だっただろうことは疑いもないし、今後もそれが止まることはほぼない(EUが東方拡大政策を採るんですもの)、という意味で、なんか、大変だよな、と思った。


さらに、諸々の事情と同じく、イギリスが大陸諸国連合の合意の邪魔をしているようではあるが、別のパースペクティブからは、例えばフランス人たちが結構な量でイギリスで働いていたり(もちろんポーランド人の大量さは言うまでもないが)するように、ここが欧州内アメリカみたいな位置で雇用の弾力性に一役買っていたと考えることは可能だろう。