バンクーバー偏重はなぜ?
本筋とはまったく関係ないので切りますが、日本ではどうしてカナダといえばバンクーバーなんでしょうね。最初の移民の人たちがそこだからというのは理解するけど、でも、カナダを知るためにはバンクーバーじゃなくて、オタワ−トロント−モントリオールを知る方が社会的、文化的に得るもの多くないですか? このトライアングルを抜かしてカナダを語ることはできないと思うんですけど。また、英語圏のニュースでバリューをもたれるのは圧倒的にこっちのトライアングルで、バンクーバーではないと思うんですが・・・。
西部の重要性にしても、このトライアングルと、アルバータという自由主義的傾向の強い西部地域とのせめぎ合いというのがカナダを見る際の一つの鍵ではないのか、と。いずれにしても、オタワの重みを外してカナダを見るわけにはいかないし、トロントの金融業界を外してカナダ経済を語るわけにもいかないし、モントリオールのフランス系住民を見ずして、カナダの多文化主義なんて語っても何の説得力もない。
そして、これら3地点を見れば、カナダというのが、なんとなくさわやかな山とか森の人々のイメージを他所に、どれだけ政治的なのかがよくわかり、それこそがまさにカナダなのだと納得できるはず。カナダ人とみればのんびりした人と思い為す、妙な印象もなくなるかもしれません。普通に、こすっからい人いっぱいいるに決まってるでしょうが、金融業界他のサービス業界で食ってるのに、とトロント民としては非常にそう思う。
いや、バンクーバーの人、怒らないで!!
バンクバーがいけないというのじゃないです。きれいなところだと思ってます。
しかしなぁ、バンクーバーにいたらNATO軍にカナダがいる理由が感じられないのじゃないのかとも思う。
単純に、先導する人たちのネットワークが大きく日本社会に食い込んでいるってことなんだろうかなとか思ってみる。アメリカ西海岸、ニューヨークは確実にそうでしょう。何か書く、調べる、となったらコネクションがあるところの方がやりやすいし、そこから、留学斡旋業者、旅行関係者のコネクションにも繋がるだろうし。
日経のビジネス関係は当たり前にトロントに拠点を置いてそこからカナダを見ているわけで、ということは、文化系、メディア系のバンクーバー偏重傾向があるということだろうか。
いや、再び、別にカナダのトライアングルがなくても世界を知るにあたって何の問題もないですが、でも、それを言うならバンクーバーだって同じなわけで。結局、同じポテンシャリティならもう少し東側にも人の感心が割かれてもいいのではないのかと思い続けている私。