EUの最低賃金法


ちなみに、EU最低賃金各国別。
下のURLは表組みが見やすいがこれは2004年のものなのでかなり古い。
その時点での比較でいえば、最高フランスの時給EUR 7.61、イギリスEUR 7.14の時点で、ブルガリアEUR 0.36、チェコEUR 1.24、ラトビアEUR 0.71・・・って、なんだかなぁ・・・と呆然是とする程の差がある。
http://www.eurofound.europa.eu/eiro/2005/07/study/tn0507101s.htm


wikipediaがおそらく最新であろうものを持っているのでそこで拾いたいのだが、ここは各国通貨別表記なので簡単に比較できない。1ヶ月単位でこられても基本労働時間も不明だし。適当にピックアップしてみる。


フランスの2004年の月間が、EUR 1,286.09

ラトビアの2004年の月間が LVL 80 (EUR 120.26)
ラトビア最新が 120 Latvian latu

つまり、2004年でラフに10倍あって、最新ラトビアはかなり上昇したがまだ遥かに下のまま。


スペイン2004年月間 EUR 490.80
スペイン最新月間  EUR600


ポーランド2004年  PLN 860 (EUR 189.98)
ポーランド最新  PLN 1,126


といったところを見ると、これだもの、人々は過去10年移動し続けたわけだ。
で、その間にあっては、同一賃金問題よりも、この流動性にどう耐えるか問題の方が大きかったのではないのかと想像して悪いようには見えない。高い尺度の方に行けばいい(企業側にしたら低い方に行けばいい)っていう動機の方が圧倒的に優先されるだろうもの。


最近すっかり有名になった最低賃金法のないドイツはここにも記載がない。
さらにもっと最近知ったところでは、ドイツだけじゃなくて、そもそもEU内で最低賃金法を持っている国というのが、27カ国中18カ国しかなく、ないのは、ドイツ、ノルウェー、スェーデン、フィンランドデンマーク、スイス等々らしい。このへんは国家(あるいは州か)の制定法によるのではなく組合が団体交渉で決める、というコントロールの仕方をしている。(例えばのソース:wikiminimum wage


ということは、上の書き込みの5)EU各国には巨大労働組合があってそれが団体交渉をしてくれる、っつても、これがなかったら法定がないんだから、底が抜けちゃう可能性があるわけだし、そもそも、低賃金諸国と関連している場合には事実上底がない場合もあるだろうし、そこからはみ出ている労働の人には支えがない状態、とも言えるんだろう。