未開発地点には旗を立てる


北極がらみのカナダ・ロシアの喧嘩で最も面白かったのはこれか。

2007年にロシアが北極点探査をして、そこに旗を立てた。
これに対してカナダが抗議した。当時外務大臣だったピーター・マッケイが、
こんなちょこざいなことしやがって、だいたい旗を立てて何かが動くなんて思ったら大間違いだ、14世紀や15世紀じゃないんだ、と抗議。


それに対して、ロシアの当時も外務大臣だったセルゲイ・ラブロフが言う。

いや、マッケイはよく知ってるけど、そんなに怒るなんて彼らしくもない。私もね、旗を立てたってのには驚いてるんですけどね、ええ、そんなことで何かが動くなんてことはないんですよ。そう。でも、未開発地点とかに行ったら旗を立てるって、ほら、習慣的なものですよ、ええ。月に旗立てたりするでしょ、そういうやつです。


月の当てこすりもうまいけど、誰も開発してないところに行くと旗を立てる、って、昔アメリカ人たちが西へ西へと向かった時にそうしたと言われているまさにそれなわけで・・・。ピーター・マッケイの、15世紀云々は余計だったよなぁとか思う。だって、基本的に人類とはそうして未踏の地を我が物にし、他民族を支配したものだ、としよう。で、シベリア方面におけるロシア帝国時代というのもそんなだ。でも、アメリカ、カナダ、あるいはオーストラリアって、最も遅くまで、疑いもなく、まったく不思議も反省もなくそれをやっていた人々の代表選手なわけで・・・・。

旗を立てたけど、俺は所有権を主張しているわけじゃないよ、でも、旗を立てられると所有権を主張されているように思えるのは、あんたらがそうだからじゃないの、と言われてる気がもりもりする。
マッケイ、旗で飛びつくなんて、ひっかかったんじゃないかとさえ思うぐらい、ツボに嵌ってる。


当時も笑ったが、今でも笑えるなぁ。wikiにもしっかりのってる。
http://en.wikipedia.org/wiki/Territorial_claims_in_the_Arctic

5月ぐらいになったら、また思い出して笑う人が世界中にいっぱいいそう。ピーター・マッケイがラブロフにおもちゃにされないことを祈る。このおじさんのキャラはかなり手ごわい。