日本と似てるといえば似てる


で、日本と似てるなぁと思ったのは、


1・与党の支持が圧倒的でない
2・野党は、と見るとこっちもそこまでいかない
3・与党は基本的に保守または自由貿易云々推進派で、野党は左派色が濃い
4・野党の党首を問題視する向きがある
5・大きいメディアは基本は野党の側にある


このうちの3は、日本の方が混迷していて、カナダの方がはっきりしている。
5年前には保守がぐだぐだに割れていたのだが、現首相のハーパーらが統合し(買収合併した、みたいな感じ)、以来割れてはいないように見える。


リベラルは何度も言うように必ずしも左派の党ではなかったのだが、今ではすっかり左に押されているし、連合という名の野合は、NDPという左派の党が黒幕だろうという人もいるぐらい。

つまり、この党の党首ジャック・レイトンが、弱体化したが看板のでかいリベラルを抱き込もうとしているだろう、というもの。ラエーはその仲介だろう、と。なるほどなぁ、みたいな感じは確かにある。


で、こう考える人が多ければ多いだけ、この作戦は普通に考えて失敗するのは自明。NDPは日本の左派と違って、それなりに政権を取ったことのある党なのだが(例:1985年のオンタリオ州)、結果的に見事なまでに人々からあきれられているので、今回も、俺はリベラルの支持者だがNDPと組むなんて聞いてねぇ、というパターンが多発している模様。


その他、日本人としては、この党の動きには多分注意しておく価値はありそうな気はする。

というのは、去年、降ってわいたようにカナダで従軍慰安婦問題を国会にかけろとかいう話が出てきたことがあったが、その旗振りはこの党で、この党首の奥さんの香港系カナダ人が主軸。党もこの党首になってから毛色が変わったことにも注意か(昔はもっと労働者の左派の党だったらしいんだが、だんたんマイノリティがどうした、学生がどうした、芸術がどうした、といったあたりへのアピールが強くなっているように思える)。


カナダ人のほとんどはこの問題を知らないと思うが、この1件はカナダにとっては小さかったが流れとしては持続的でまったく小さくはないわけで、チャイナその2(北京というよりあっち)あたりとの関連を常に疑っておくのも悪い話じゃなかろうよ、など思う。

でも、もしかしたら、気配を感じても絶対言わないだけではないのかという気もしないでもない。言うと話がややこしいし。あと、チャイナといっても、その1かその2かによってコネクションも違うんだろうからどこかで暗闘してるのかもしれないし。


・・・どこでも同じかな。