心情的にニュートラルな日本


与謝野経財相「日銀利下げなら国際協調の証しに」
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081028AT3S2800H28102008.html

 与謝野馨経済財政担当相は28日の閣議後の記者会見で、日銀の金融政策について「0.5%の政策金利を0.25%に下げても経済に対する効果は全くない」と述べ景気の下支え効果は限られるとの見方を示した。


私もそう思っているわけだが、それはそれとして、


新興国
ユーロ、
コモンウェルス(ポンド、カナダ、AZ,NZ)
が値を下げて、
みんなドルが欲しくて、ドルが高い。実効のドルはもうすっかり高くなって、全然ドル安じゃない。
その中で円だけが高い。


この状況で、円独歩高をなんとかしたい。
とは具体的にどういう状況を想定しているんだろう?
ドル円だけ、1=100ぐらいになるといいな、みたいな?


でも、円売りドル買い介入をするということは、誰かがドルを売るから売買成立するんだから、その分どこかでドルが足らない、ドル買い発生で、結果、日本以外のどこかでドルが高くなる=どこかの通貨が安くなる、多分それは新興国、みたいなことにならないのか?

いや、みんなのために日本は引けとかいうのじゃなくて、実際に、ちょっと協調介入とかできそうになくないの、これ?とか思う。


むしろ、円売りユーロ買いとかして、ユーロの価値を支えてあげる→その他通貨は大なり小なりユーロ連動なので、その他通貨はドルを買いやすくなる、みたいなのはどうでしょう? そんなのあり? 


安定を目標にするならありそうだけど、アメがイヤって言うか。なんで助けるんだよ、潰そうとしてんのに、みたいな(笑)。


[追記]


おお。ひょうたんから駒か。

今、極東さんを読んだら、

フィナンシャルタイムズ曰く、かくなる上はリフレしろ、日本
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2008/10/post-c8db.html


だそうだった。
で、finalventさんのまとめは、

ということはですね、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダの六人衆が雁首揃えて、うりゃ日銀、札刷ってドル買えや、ってことですな。あー、ユーロ買え?

とおっしゃる。
でもって、原文中の、主張の強いセンテンスでは、
Japan could print yen and use them to buy foreign currencies, putting a floor under the yen and preventing deflation.

とありますから、foreign currenciesと複数。別にドル買え、じゃないかもしれないですよね。でもユーロとドルっつのもへんな気もするけど、ま、なんせ、がんがって円売れ、な、と言われている私らニッポン。ほんとにそんなこと言われるのかぁ、と少しびっくり。



あと、余計なことですが、

While this would slow a correction of global imbalances, highly disruptive jumps in currencies due to speculative flows are the greater of two evils.
(それによってグローバル経済の不均衡是正が減速するとしても、騰貴による急激な円通貨高騰は、前出の二つの悪事よりはひどいのだ。)


これは、グローバル経済の不均衡是正は減速するかもしんないけど、それと、投機による急激な円高とどっちが悪いかっていえば後者の方が悪いの、だから前者は気にすんな、ってことじゃないですかね。