欧州・ロシアのパワーを検査する(ECFR判)

2007年末での、欧州各国とロシアの関係はどうなっているのかをエネルギー状況にフォーカスを絞って書いていたレポートを発見した。これは相当面白い。


European Council on Foreign Relationsという、CFRの欧州版があって、そこが昨年末に対ロシアのエネルギーについてのレポートを出していた。偶然wikiをずるずる手繰っていて見つけた。
俺たちはこんなにロシアに囲まれてる、なんてこった、大変だ、なんとかしようじゃないかという趣旨のために作ったのだろうと思う。
http://en.wikipedia.org/wiki/ECFR



で、このECFRのメンバーにジョージ・ソロスがいて、ジョージ・ソロスは諸々の東欧革命に深くコミットしていると言われ、そこが対ロシアを訴える、ってなんか、こんなにわかりやすくていいんですか?だったりはするが、それはそれとして、このレポート、ざっと見た結論から言えば、各国は順調にロシアとの関係を深くしていたんですね、としか思えない(笑)。別に危険とも思ってないだろう、この感じじゃ、という感じが濃厚。


A Power Audit of EU-Russia relations, ECFR Report, by Mark Leonard and Nicu Popescu

http://ecfr.3cdn.net/1ef82b3f011e075853_0fm6bphgw.pdf


文字部分を読まなくても、表組みになっている部分に、簡単に各国のサマリーが出ている。で、順番に、ロシア怖いぞ同盟に取り込める国とそうでないもの(とは書いてないけど)の括りがいくつかに分かれていて、その状況は半年立っても別に変わっていないように思うので、今後の参考になると思う。


一番笑うのは、ギリシャ。「トロイの馬」とタイトルされていた。まさにその通り。
だけど、こういうのを出されてもギリシャはトロイの馬を止めない。だってそういう地帯だから、だろうし、キプロスあるぞ、だろうし、いろいろ。


この状況に、8月の危機(5月ぐらいから?)がかぶさって、果たして何か動けるものなのか。引き続き注目だが、なんかなぁ〜という感じ。ソロス、本気出してたんだろうか?