スープの方が早く凍るんだよ、だって


「湯は水より早く凍る」現象議論沸く 大槻教授は批判
http://www.asahi.com/national/update/0731/TKY200807310120.html

 7月9日放送の「今年も猛暑!お宅の『氷』激ウマ大革命」。「常識逆転!お湯は水より早く凍る」として、37.2度と66.5度の水を60グラムずつ零下25度の冷凍庫に入れ、高温の方が早く凍ったという実験などを紹介した。


そんなに大それた話なのか?など思ってみてる、北国人だす。

外気温マイナス10度を安定的に下回ってきたら、明日食べようかなというのを鍋ごと出しておくというのは普通にある。というか、そういう条件下だったらほぼ毎日何かしらベランダで凍らせてる。広くていいよぉ、この冷凍庫(笑)。その時、温いもの、熱いものと冷たいもので凍る時間には大して差はないらしい、頭の中の常識では30度違えば低い方が有利みたいなのに、とかよく思ってた。


私なりに考えていた要因は、スープ(液体)内の対流とそれに伴う熱の奪われ方の差異、鍋の形状と伝導率、みたいなの。微妙にきれいにすっきり凍るんだよな、という鍋と、なんか違う鍋とかある。プラスチックものはいくないとか、あんまり浅くてもなんか違うみたいな(いい加減な記憶だが)。いやしかし、問題は温度単体なのかな、とか、いろいろ。


でもって、大槻先生みたいな友人たちから、そんなわけないじゃんかとよく言われたが、でもそうなんだってば、など応酬。で、話しながら考えていたのは、では液体の温度とは一体何を指しているのかというのも相応に不分明なのではないのか、という点か。そりゃ湯気が立ってるのとそうでないので絶対値はあるように見える、でも、マイナス10度に出す場合、液体気温5度でも温かみが奪われる、湯気っぽいのが見える、熱放射してるのね、がよくわかる。つまり、熱が奪われている状態は多少によらず常にあるわけで、だったらどこで温度を測るのか、でもって、そこで発生した対流が早かったら熱の放射に拍車がかからないのか、走って汗かいて熱い状態だと静かにしてるより急激に熱を奪われて死にそうになるでしょ(当地では真剣に大問題)、とかも同じ理屈じゃないのか、とかとか、つれづれにいい加減に考えたが真剣に考えたことはなかった。

 しかし、前野さんは「水よりもお湯が早く凍る場合がある」との立場だ。水が冷えるときに奪われるエネルギーより、湯が蒸発する際に奪われるエネルギーの方が大きい。風や湯の中の対流などの条件によっては「ムペンバ効果」が起こり得るという。

ということは、ベランダ&キッチンで考えていたことは、相応に当たりなのかな?

ふと思い出すに(今は暑い)、より低い温度との接触面の問題もあるんだろうな。広げたタオルは畳んだタオルよりも早く凍る(これは面白くてみんな実験したがる)。バナナよりもリンゴはなかなか凍らない、とか。関係ないか。

でもさ、これって議論になる程のことなのか?