デフレターゲットが起動してると思う


それはそれとして、要するに民主党が武藤氏、伊藤氏に反対しているのは、巷間リフレ派と呼ばれるデフレ対策専門対策班みたいな人たちの登板を阻止しようとしているからなのか?(今さら何を言うといわれそうだけど、わからなかった、私)

かなり過激に書いてあるのかもしれないが、zakzakの記事。

 「民主党としては武藤総裁はバツ印だが、伊藤副総裁はバツ印どころか二重バツだ」と語るのは民主党有力筋。武藤総裁に絶対反対の立場をとっている同党が、伊藤副総裁にはそれ以上のアレルギー反応を示しているのだ。なぜなのか。
 「伊藤氏が持論であるインフレターゲット論を押し通せば、ミスター財務省の武藤氏と一緒になって、『調整インフレ』に走る可能性がある。そうなったら、地獄をみるのはサラリーマンら弱い立場の人たちだ」(民主党有力筋)

http://www.zakzak.co.jp/top/2008_03/t2008031009_all.html



こ、これってなんか、ものすごい決め付けのような気がするわけだが・・・。また、武藤さんでも伊藤さんでも、あきらかにインフレ圧力が強いさなかでもインフレを起こすために熱心になるわけはないわけで(常識的に考えて)、要するに、日本の景気を浮上させるためにはその方法を導入したいと過去数年間考えている派、なわけでしょ。


そこが抜けているから、インフレ派とか書いてしまって恐怖を煽るのに功を奏しているのか・・・。


根本的なところで問題が矮小化されているのが問題なのだろうなぁ(例えばどこそこの省庁の利益だとかなんだとか)。


しかし、この記事を一読してあらためて考えるに、日本って、インフレターゲットどころか、デフレを脱出して景気を浮上させるためにこれはどうかと出される案に一応のバリューを認められないという点で、デフレターゲットがビルトインされている感じがする。

それならそれで、じゃあ、清貧へと向かう人はそれでもいいわけだが、その一方で、

 かつてなら、景気がよくなれば、企業の業績もよくなり、サラリーマンの給料も上がっていた。その結果、いろいろな商品が売れて、物価も上昇し、それが企業の業績を押し上げ、さらに給料が上がっていく−という好循環を描いていた。

という状況を理想とはしてはいるらしいので、清貧から縮小経済大歓迎という方向でもないらしい。じゃあどうしろと・・・? 魔法があるなら教えてほしい。



と、思うに、フォーカスを景気を浮上させるためにはどうしたらいいのか問題だけに限定して選挙に持ち込むようなことが必要なのではなかろうか。そうなれば、その過程を通じて少なくとも非対称な情報状況を幾分かは改善できるだろう。もちろん、他に対案が出ればそれもいいだろう。で、結果としてあくまでデフレターゲット維持となったらそれはそれで、それこそ国民の自己責任なのでみんなで当座はあきらめるしかない。(捲土重来を期しても良い)