インフレって怖いと思う


別に欧州中央銀行の肩を持つわけではないが、インフレになっても全然だいじょーぶー、と思っているらしいアメリFRBって、どういう根拠でそんなこと考えてるんだろうか、との疑問をとりあえず持つ。石油に関しては景気低迷→需要落ちる→価格落ちる、みたいに考えているやに聞くのだが、でも、そういう問題なのか、これ? 

投機筋がある日突然、売りに回って値が下がる、というのは常に起こる行動だが、でもそのきっかけが若干の需要の減少とかではなかったらどうなるんだろう。多少需要が落ちても問題のないほどに上昇のモメンタムが勝っていたら?とか。


カナダの新聞のコラムで昨日読んだ話が頭にあるからこんなことを言っているのだが、それによれば、これはだってあーた、石油は米ドル値でだけ高くなっている、ってなトリッキーな話でしょ、と。つまり、ユーロ、円を筆頭に、それぞれ自国通貨の価値が上がっているところではかなり相殺されている、つまり理論的には値段はそんなに変わってない。少なくとも変化は対米ドルよりずっと小さい。(相殺されていると考えるのは基軸通貨を中心に考えることに慣れているからそうなる)


だから、ドル値が落ちる限り石油価格は上がる、ってな話だしょ、そういえばサウジの誰だったかがそうだってずっと言い切ってるじゃないですか、つまり、FRBが養ってるオイル高、なわけですよ、だそうだった。


まぁ石油はかも、だ。で、ここからは私が勝手に考えていることだが、このゲームは、経済理論だけじゃなくて政治だ。というか、最初っからそうだったじゃんかと言われればまぁそうなんだけど、でもそれを言い出すと陰謀論の方に行ってしまうのでそれは考えないことにして、とりあえず、でも、問題は経済の仕組みだけでもないわけですよ、という点が大幅に、多分意図的に忘却されている風にも見える今日この頃、ベンさんお元気ですか、と心配する。


でもって、これは私の個人的な興味の範囲だが、この、だって石油の価値は変わってないですよ、変わってるのは米ドルの価値です、うふふ、という図がなんかものすごく、南アジア、中近東めいている気がして、好き(笑)。


{捕捉}
米ガソリン・ディーゼル燃料が最高値
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20080311AT2M1100B11032008.html

急速な原油高を背景にガソリン、ディーゼル燃料ともに4週連続の値上がり。特にディーゼル燃料はこの約1カ月の上昇幅が16.4%に達した。前年同期に比べると、42.2%上昇。東海岸の一部やカリフォルニア州では3.9ドルを大幅に超え、4ドルの大台が目前に迫ってきた。

ディーゼル→輸送費高騰、だからなぁ・・・。