知らない友より知ってる敵


ヒラリー、やっぱり強いです。
何言ってんの、魔女だよ、魔女、ではあるわけで、さすが。
http://www.cnn.com/2008/POLITICS/03/04/march.4.contests/index.html


民主クリントン氏、テキサス州予備選も勝利へ
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080305AT3K0500N05032008.html


ざざっと見たネットの中のちょっと2チャンネル気味のあるサイトで、知らない友より知ってる敵と一緒にいろ、ということわざの通りになった、希望、希望をヒステリックに振りまく何がなんだかわからない男を見てたらヒラリーはなんてコンサバなんだってオレは思った、ヒラリーをコンサバなんて言う日が来るとは思わなかったが、というのがあった。これは結構いけてる感想かなと思う。


4週間ぐらいまでは、オバマ現象は概ね手付かずだったが、ここ4週間は、最初は黒人中心の教会で指示師事?していた牧師さんからネーション・オブ・イスラムに繋がる人々との関係がありやなしやというネタというおどろおどろしいものだったが、次に政策があまりにもレフトだという点のリマインドが権威あるメディアから控えめだがかなり強烈に出て来て、その流れで個別の案件としてNAFTAを見直すと言っているという言に反応していたカナダ政府関係者(シカゴの領事館)と若干の軋轢を引き起こし、その対応のまずさで不評を買った。

(ただしこれはカナダ側がひっかけてないのか?という疑惑は一応あっていいと思う。私も多いにそうかもとか思って見てたがとりあえずオバマ陣営の対応もぐさぐさだった。)

その間ずっとシカゴ時代の、掘ったら先が真っ黒そうなんですけどと思しき政治フィクサーみたいなおっさんとの関係がスキャンダラスに出ている。ネーション・オブ・イスラムは反イスラエル発言問題でもあるからそれを巡ってのある種の踏み絵のタイミングもあった。オレは関係してないです、イスラエルを支持してますと明言することで乗り切ったようなそうでもないような、もあった。


そういうわけで、オバマ氏に関してはブームのピークを過ぎて、ちょっと冷静に考えたらさ、なんかさ・・・というムードが足元に漂うなかで今週を迎えたと言っていいのじゃないかと思うので、今回開いたテキサス他だの問題だけじゃなくて、一般投票をもししたら、という点でも4週間前との比較でかなりのロスであったかと思う。


今や敵はヒラリーだけじゃなくて、彼自身の候補者としての資質だ、というターンだったのに、オバマ陣営はあまり気づいているようには見えなかったとも言えそう。あんなに出てるのにぃ。
こんなことオバマニアの人に言えないけど。


しかしテキサスはNAFTA好感側の州なのでクリントンでもオバマでもどっちでもあんまり得手ではなかったんだろうが、今回こうなった理由はなんだったんだろうか。またまたラティーノという理由が一番に言われるだろうがさてどうでしょう。


どうでもいいけど、たまにはこう、アメリカを作ってきた先達に敬意を払う、といったことができないものだろうかこの40男は、とオバマ氏を見ているとおばさんは情けない気持ちになる。自分で事業をしてたたき上げてリーダーになって人と仕事をしてきた人でもなく、苦労して苦労してそれこそ最低賃金の仕事で頑張って来た両親と共に、といった家庭環境でもなく、結果的にずっと税金で食べてる人なわけで、それだけでもここまでのアメリカに感謝すべきじゃないのかとの考えがふと頭をよぎる。少なくとも、だからこそ、今これこれこうなったアメリカを立て直したいのです、私は残念なのです、というモチベーションが前面に出ていることが望ましい。が、そういうアプローチがない。

このへんはメディアが彼を映せば映すだけずーーーっとネガティブにそれを受け取っている人がいることに、多分オバマ陣営は気づかないだろう。今日のテキサスからの顔はひときわ、感謝のない顔だった。


ますます希望を振りまく知らない友扱いされていくと、ますますハイブローな人しか付いていかなくなっていく・・・。で、それは(プライマリーはともかく)勝てない道だと思う。ずっと民主党が負けてる道だ。