負け戦を語ることは負け戦なのか


それはそれとして、ベンさんのキャラというのも結構注目してしまうなぁ。これはわざと作っている雰囲気なのか、それともそもそもそういう沈んだトーンの人なのかわからないけど、持ってる雰囲気に独特な沈滞感がある。


ビジネスウィークのこの写真がうまいところ?を捉えているかも。
議会証言のベンさん、まるでお葬式に出てるみたいだ(ネクタイさえ無視すれば)。
http://www.businessweek.com/bwdaily/dnflash/content/feb2008/db20080227_896838.htm?chan=search


さらに本文中では、「FRB議長のベン・バーナンキ氏は27日、負け戦の進捗を報告するよう戦場から引き戻された将官のように議会に赴いた」、とある。そう、まさに、ベンさんは戦を負け戦として戦っているムードがある。


一般にこういう感じはアメリカのマーケットを取り巻く人々とは明らかにムードが違う。しかしだからといって憎まれてるとかいう感じもないような気がする。いつ聴いても声が半分震えているっぽいのもアメリカ人じゃないみたいだ(多くのおっさん方は腹からうるさいほどでかい声を出すのを通例として)。体力、知力、資金力がありあまってるアメリカのおっさんがたからすれば、両肩をがしっと掴んで、だからどうせーっちゅーーーんじゃあああああ、とグザグザに振り回したくなるキャラだとも思えるんだが、しかだからといって悪いとは認識されていないように思う。これは当該職への尊敬を示す態度でもあるんだろうが、それだけでもないような、妙な緊張感がある。