マスコミ裁判が常態の国だもの、で止まりたくない


イージス艦に事故と聞いたので、すわ不審船かと思ったら違っていた。漁船と衝突と聞いて、何があったの?と驚く。
そして、あたご側に絶対的に回避の必要があったのにそれができていないのが問題だというメディアの展開があることを知り仰天した。


普通に考えて、大型商船同士でもなかったら何十キロも先からコース変更とかしないのじゃないのか?コースを変更するしないという当事者になるためには、双方が航路をずらしたらしたで、しないならしないでいずれにしても非常に明確に一定に保つ傾向がそうでない傾向を大幅に上回っていることが前提だろう。つまり大型船同士は急に転舵したりできないのでこの条件に合う。一方で小型船はこうした縛りはなく、どこの海域に行ってもそうだが大型船の間を縫うように走ることができる。そもそも、いくら自分サイドに通行権があっても、大型船の回避行動をあてにして突っ込む小型船って想像できないんですけど・・・。

だから今回事故に合われた船の方は、その中で何か不運なことが起きたのじゃないのかしら、など想像する。実際同型船が、これでもかというほど可動性、機動性を発揮しているわけですし。


昔、何も知らず新卒で入った会社が海運関係の会社で、その時大型船同士は、姿も見えないところから進路を変えるんだと知って、いろいろ説明してもらったことを思い出す。船長さんというのがどれだけの重責を果たしているものなのかを知った。ついでに、何人か何十人か船長さんという職責にある人たちを現実に見て、みなさん一様にすっとしていて、非常にかっこいい、と率直に思った覚えがある。以来いろんな海で船に乗るたび大型船を見ると妙なロマンを覚えている自分がいる。


そんなことはともかく、各地の漁業組合とか小型船舶の教習とかやってるところでは、マスコミの言うことを鵜呑みにしないようにとmake sureしてるんだろうなぁとか思う。ただ、自分で海に出てみればわかるわけで、現実的な問題はないんだろう。が、想定されるリスクとして今後自衛艦がマスコミを恐れて回避行動を繰り返すようなことがあったら、小型船が大型船を避けるという習慣が崩れるわけで、そうしたら返って収拾が付かなくならないのか、など思う。ま海の人が日本のマスコミを鵜呑みにするとも思えないけど。


とにもかくにも、海難審判庁が判じるべきところを、事故当日から勝手に裁いているマスコミは恐ろしい。これはガチ。