フランス、元気


朝起きたらフランスがアメリカに喧嘩売ってた。


フランス銀行のノイエ総裁が、アメリカのFRBは金融市場の混乱に対応して利下げしたけど、それって大きすぎるし急すぎでしたよ、とスピーチで言っていたらしい。

これだけでも、普通中央銀行同士はそんなことをおおっぴらに言わないそうで、驚かれている。


さらに、別の記事によれば、フランスの銀行は健全、大きな損失は出しましたがそれは世界中の銀行と同じ、フランスの銀行の構造は強いし、あんな事件の後だって資本は潤沢です、と語っているらしい。


確かに、元を正せばアメリカの金融セクターが詐欺まがいの商品を売りさばいたのが問題ではあるけど、でも、フランスの銀行も売ってたでしょ。さらに、フランスの銀行といえば、今や世界中の人が知っている、一人の男の歴史に残る多額の損失と、その処理の断行が欧州の突っ込むような株価の下げに繋がり、それがまたもしかしたらアメリカのFRBの緊急利下げの必要性につながっったのではないのか、といったことがつい3週間ぐらい前にあったはず。


それらを全部ちゃらにして、そう来るかぁと驚く。
素晴らしいのはフランスの銀行システムではなくて、事態をこう解説して自分を誇ることができるという精神性の方ではないのかとちょっと感心。


でも、そのうち「間違って」空爆されるんじゃないかという気もする。


http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=20601087&sid=aHVtzMqt3jRw&refer=home


ただ、ブルームバーグの解説によれば、アメリFRBは適宜金利の上げ下げを断行できるし、そうした。一方欧州は、アメリカの利下げ以来下げ圧力が高まっているにもかかわらず、インフレ懸念もあるために(というより、各国まちまちだという問題がもっと深刻だと思うが)それができない。一方で欧州各国の景気も下振れリスクが見え隠れ(これも各国まちまちに見える)、そして金利が高いままならその分ユーロ高への圧力にもなるから輸出牽引はどれだけ好調でも不利・・・といった状態なのでそういうことを言っているのだろう、だそう。

そうだと思うが、それにしても、彼我の差を感じずにはいられない。

そして、大西洋がぐんぐん広がってる。