「リスク回避」の地球の裏側

 ドル/円は、107円後半でもみあってから、もう少し反発の余地を探る展開も想定されていたが、バーナンキ議長の弱気な発言などを受けて(日中は)上値は重くなるだろう。例えば、きょう106円前半で欧州時間に移れば、一段の売りが出て、(17日海外市場で付けた)105.92円を割り込む可能性もある。その下は50銭刻みのオーダーだ。

http://jp.reuters.com/article/forexNews/idJPnTK007509420080117


昨日に引き続き揉みあってまた105円台の危機に突入しているドル円相場。バーナンキ議長の弱気の発言を受けてまたドルが売られ、円が買われている、という。リスク回避のドル売り流れ継続中、と・・・。

しかし、同じくアメリカ経済の行方に非常に左右されるカナダでは、本日も、ドル買戻しの流れを受けてさらにドルが買われた。一時パリティだったところから、現在米ドルが+3%前後。11月をカナダ高の頂点として、だいたい夏近くまで戻しつつある。今日は、日本円の感覚だと50銭ぐらい米ドルが高い、って感じ。

カナダドル売りの流れになっている理由は、大まかにはカナダ経済失速懸念なんだと思うけど、今朝見たニュースによればカナダの銀行が大きくカナダドルを売ったらしい。こういうのを見ると、カナダを売る銀行!とかいうカナダ人が本当にいるんだけど、下にメモする通り、政府筋、経済筋はおーし、もっとやれ、とか思ってるんじゃないかと思う。

なぜなら、2008年の経済見通しはカナダドル96セントで出しているそうだから、今でもまだカナダドルが高い。で、この水準まで下がらなったら、経済下方リスクになるからね、と。もちろん、カナダの銀行がなんで売ったのかはわからないが、結果的にオーケーオーケーでしょう。ただ、それが人々にわかってもらえないし、個人には個人の理由がある(高いカナダドルアメリカに行くと、うれしい等)、が、20年ほど前にかなり深刻なリセッション期を過ごしているカナダでは、そうならないために、といろいろ対策を考えているのではないかと思う。