レファレンスなど

下でfinalventさんに教えていただいたWPの記事を読んだついでに、先週と今週に読んだEconomistの記事もリンクしておきます。ご参考までに。
ま、ふつーに考えて、なんでよ、という声はやっぱりあるわけで、そうでも突き進む米国下院というより民主党って何よという疑問があらためて沸く今日この頃。


ワシントンポスト(10月10日社説)
Worse Than Irrelevant
A congressional resolution about massacres in Turkey 90 years ago endangers present-day U.S. security.
Wednesday, October 10, 2007; Page A16

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/10/09/AR2007100901892.html

サブタイ、90年前のトルコで起こった虐殺についての下院決議は今日の米国の安全保障を危うくする

概ねなるほどと思って読むが、私としてはそれにもかかわらず、やっぱり、下院の行為がトルコのナショナリストの政治家の反応を引き越してどうしたこうしたと書かなければならないところにアメリカのダメさを見る。遠慮がちというのかなんというのか(自分んちに遠慮して他国に無理を強いる、と)。
よしんばどんな事情であれ、トルコ人が攻撃を受けている事情があるのだから、反撃すべきと出る行為はナショナリズムというより国家というものの仕組み上避けられない行為ではないのか? むしろここまでそれにもかかわらず下手な反撃をして事情をわやにしないで、当該地域を安定させようとしているアメリカに協力してくれています、とでも言うべきではないのか? で、もし、彼らの行為が奇異に映るのだとしたら、911以降の自分の行為はすべて正統なものではなく「ナショナリズム」の故と自分たちの分も語り直すべき。ま、ナショナリズムの標準化で、これはれでいいのじゃまいかという気もする。


The Economist(10月4日)

Genocidal follies
Oct 4th 2007 | ISTANBUL AND YEREVAN
From The Economist print edition

http://www.economist.com/world/europe/displaystory.cfm?story_id=9910136

このタイトルが目を引く。虐殺的な愚行? 虐殺に関する愚行、でも意味は通るけど、ものすごーい愚行という感じがする。
なんのかんのといってアルメニア人とトルコ人は地場で仲良くしつつある情景を枕にしていることからも、愚かなことをしているアメリカ、という意味は動かないと思う。


The Economist(10月11日)
Judging genocide
Oct 11th 2007 | ANKARA AND NEW YORK
From Economist.com

Strained relations between Turkey and America
http://www.economist.com/daily/news/displaystory.cfm?story_id=9946751&top_story=1

翌週では成り行きを説明。ブッシュ、キッシンジャー以下歴代の高官が揃って反対している様子を説明。
こっちはむしろアメリカの側の安全保障について問題あるんじゃないの、という示唆を投げている。
ジェノサイドを裁く、といタイトルが示唆している意味はさらに深長。