1:1 カナダドルvs米ドル


時間の問題だとは誰でも了解していたが、カナダドルと米ドルは本日2007年9月20日午前10時58分(東部時間)、1976年11月25日以来実に31年ぶりに等価となった。

冷静に考えれば、2つの異なる通貨の単なる比率の問題、単なる為替なわけだが、同じになったというのが何かこう、国民的関心事として日付と時間まで付されて、ある種の記念日のように描かれているのが興味深い。

グローブ&メールのこの記事の見出しは、
‘Strong currency, proud currency'

地元のでっかい銀行の重役の言らしい。強い通貨、堂々たる通貨、ってことで、確かにそれはそうだろうがここからよーくわかることは、カナダにおいては、人々は現実には上げたり下げたりで天然FX状態ともいうべき二国間通貨のエクスパートが多く(アメリカと行ったり来たりするから)、しっかりちゃっかりビジネスにいそしんでいるわけだが、オフィシャルというか公式には、自国通貨の価値は自国の価値という感じでまったく疑いがない。そういうものなんだろうか。あの円高を嫌いぬいた日本の様子を思い出すたび、狐につままれたようになる私。とりあえず、カナダおめでとー。

The Canadian dollar has broken through parity for the first time since Nov. 25, 1976.

"Strong currency, proud currency," said Steven Butler, director of foreign-exchange trading at Scotia Capital Inc., who said he's seen a slew of buyers from corporations to speculators, today. "All the fundamentals point to Canada right now."

Currency traders cheered with the first official trade at parity at 10:58 a.m. EDT,

http://www.reportonbusiness.com/servlet/story/RTGAM.20070920.wdollar0920/BNStory/robNews/home


とはいえ、USエコノミーの弱さ、カナダの強さ、コモディティの強さ、と言い添えることが多いわけで、実際には資源価値相場をやっているとも人々は知っているというのがなんというか、やっぱりこう、金融で食ってるトロントだなぁとしみじみ思う。それでも看板はきれいに国力風、そしてその強い看板がまたバリューになると知ってる、と。