クリントンだろとマケーンが言う


今般の北朝鮮の件について、ブッシュ政権の失政です、としらーっと書いてしまうメディアはアメリカにも日本にもあるのだが、選挙の近いアメリカはとりあえずシャレにならないので、McCain登場。クリントンだろ、と。


McCain: Clinton's North Korea policy 'a failure' CNN
http://www.cnn.com/2006/POLITICS/10/10/mccain.clinton.ap/


ブッシュ政権について批判されているクリントン上院議員(ヒラリー)とその他の民主党の方に思い出していただきたいと思います。ご主人の政権が交渉したフレームワークは失敗でした。

この朝鮮人たちは、何百万ドルもの多くのエネルギーの支援を受け取りました。彼らは何百万ドルもの食糧支援を軍事力に転換したのです。


と言ったと。

(この朝鮮人たち、って日本語で書くとぎくっとするけど、The Koreans と書いてある。)


どういう経緯があれ、これはまったく嘘ではないし、実際、冷静に考えるまでもなく、困窮したから援助してくれと言うところまでは国際社会、というより地球上の一人一人、なんなら、citizens of the world は理解を示し行為するだろうが、それを軍事力に使って、ほうれ見ろ俺は強くなったと出てきて自分で祝福しているという点について、それも仕方がないと受け取っている人は一部国と地域を除きほとんどいない。


今日は、そういえばカナダのテレビで、論者4人と北朝鮮を代弁する格好になったカナダの大学にいる人が討論をしていたが、この朝鮮の人が、北朝鮮はセキュリティを求めているのだ、USはダブルスタンダードだといろいろ熱弁をふるっていた。しかし、そうすればするほど、会話ははずむどころか上品な当てこすりと熱弁が組み合わさるだけだった。この、言いにくいが、話し合うというより、彼を見ないようにして残りの人が話しているという感じさえあった(遠隔地からのテレビ参加だから混ざりづらかった、とも一応・・・言っておく)。


今日の番組にはそれ自体としていろいろ理由はあるだろうが、なんというか、誰も同じ土俵に乗っている気がしていない大きな原因のひとつには、この疑問が言明されないからだろうな、など考えても間違ってない気はする。別にUSをかばいたくはないけどさ(カナダ人だから)、そもそもなんでUSが支援しないとなんないの? 国際支援をなんだと思ってんの、ねぇ、という感じだろう。


なにを削ってでも、社会保障がぺらぺらになろうとも、何が滅茶苦茶でも徴税機関だけは過剰なまでにしっかりしている、バジェットだけは執念で回復していく(この点で理念が先に来るなんてことはまったくない)、そのために自分たちも協力したという意識を人々が持つ、涙ながらに持たざるを得ない国だから、ここの違和感はガチだ。