口先と力


と、上で今日はじめて気がついたようなことを書いたが、実際、アメリカおよび多国籍軍はそうならそれでいいです、という可能性にも対応できるようにしている、というのは周知なわけだから南朝鮮にとっては実際は今はまさに正念場といっていいはずではある。


また、日本が、口先とはいえ、どうしようもなくなったら俺たちもなんだってする可能性は当然ありますよ、と言明したことによって、今まで、何があっても反撃はしないだろうと非合理的に信じ込まれていた体制が覆った。これによって、どうしてもそこ、つまり南朝鮮自由主義陣営というのか、それがいやなら、上海機構にフレンドリーではない連盟とでもいうか、そちらの側に引き込んでおくメリットは、つるべ落とし的に急落下したわけだ。


そしてこの言明は、現実に経済力や組織力等々なんでもいいんだが、ようするに自前で立っていられる国、それどころか他国を支援する側にまわっている日本が行ったというだけで、もはや十分にインパクトがあったと言っていい。多くの人々が、好悪はともかく、その可能性もあるんだなと60年ぶりに気がついたというだけで十分なプレゼンスだ。

その上で、対話を志向する姿勢を示しているんだから、これもいい。事情もなく唐突にミサイルを打って、脅しを当然の手法として世界中から援助を当然のものとするような国でないことは、これまでのところでは十分に知られている。このファンダメンタルを大事に、怠りなくこの調子で行こうね。


と、そういうわけで、南の朝鮮は、私の考えでは、これまでのように状況があなたを欲している、というステータスではなくなったということをしっかり考えた方がいいんじゃないかと思う。


で、日本に軍事力を持たせるな、というのは彼らの立場を強化するための仕掛けとしても機能していたんだから、彼らが、日本が、私たちだってどうしようもなくなったら、オプションがなければ軍事力行使という選択だってありますよ、そりゃ、という言明をさせることを、全力を挙げて阻止しようとしていたというのは実際戦略的だった。だから、それについては、そのように聞けばそう腹を立てることもないだろうと思う。