次につなぐ - セカンド・カップ　はてな店

日本から見れば正論は我が方にありなので、あまり興奮する必要はないわけだが、なにせ相手が相手なのでどこでどう出られるかちょっと困惑だわねぇという感じが今般の事件というものだろう。

さて、で、名称を朝鮮流に提案しないことを条件に調査はいつでもよくってよ、にしたという点で、引いたら負けだという意見もあるようだが、でもまぁ、最終的に世の中って、特にインターネットの時代になったからますます、実のところ現実のフォースでは終結しない。問題はリーガルだ。しかし、このリーガルを終結するにあたっては、常に陪審員の心証と裁判戦略は事の行方を大きく左右するものだという一般的見解を保持しなければならない。

そう考えてきたとき、とりあえず、名称の件はおそらく外務省あたりのある種の落としどころだったのだろうし（これをされたら最後だという危機感があったのかどうかはともかく）、それを引き出しつつここに紛争地域があり、かつ、朝鮮の側は武力も辞さずという構えで旗を焼き、相手国の首相の写真を焼く（つまり実力行使型の人々なのだというある種の象徴）人々なのだという点がクローズアップされたことが効果としてしっかりついてきている点から考えて、第一ラウンドとしては上首尾といっていいのではないだろうかと私は思う。

で、次のステップは、李承晩ラインか。

例えば、

No progress in Seoul-Tokyo talks
http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/4929396.stm

But the row also reflects unresolved tensions stemming from Japan's 1910-45 occupation of the Korean peninsula.

ほとんどの報道で、なぜコリアが怒るのかの原因は、常にこの36年間の支配に源流があると書いていたと思う。

しかしながら、この問題はそうでもありそうでもない。このおおざっぱな言い方の中に、ある種の「正邪」が前提されている（植民地、帝国主義群は常に悪いことをし、その反対は常に善だ、みたいな）。これを解くことかと思う。

つまり、次の目標は李承晩ラインとはなんぞや。そうすると朝鮮半島の独立とはなんであったかにフォーカスが行くわけだし、そうすると、どうやら朝鮮半島の２つの国で現在行われている教育とはかなり異なった歴史的見解というものが現れる。この点は日本国内でも理解されているか難しいところだし、国際的には、知ってる人は知っているというまばらな状況。この点を明かに、つまりパブリックな認知を獲得させることが次の課題か、など思う。具体的には、日本語以外の（実効としては英語の）パブリケーションが、１９１０年から４５年の、というステレオタイプをブレークダウンして来たら（具体的に何を指しているのか）我が方一歩前進か。

こう書く私は、だからこそここは、上の大雑把な言い方、植民地支配の怨念です、で終わらせたいのは朝鮮の側であるはずなのだ、と思っているわけだ。なぜなら、明らかに不法な実効支配、つまり武力支配を工作し実行したのは他方当事者だと考え、それは許されることではないのだと私自身は判断し、世界中の信義はそこに根ざすものとマジで信じているから。

が、しかし、このへんがわからんよなぁと私はつくづく思う。海の向こうの隣の国。
（海の向こうの隣というなら、アメリカもカナダもロシアも隣だが）

李承晩ラインは今でもマジでガチで正しい処置みたいに教えられているらしいってところがなぁ。しかし、それならそれでやりやすいといえばやりやすいわけで、水を向けたら、当然正しいと出てくるんじゃまいかとも言えるだろう。

これを「平和線」と呼ぶってのがまじだとは私はつい最近まで信じられなかったが、本気らしいってところがすごい。言葉がすぎるのをわかってあえていうと、元祖テロリストみたいだよなとか思う。自分たちは爆弾を投げてもOK、だが結果はお前が悪い、ってのと同じで、自分たちは非武装の漁船の襲撃もOK、結果はお前が悪い、ってやつ。個人の道徳を崩壊させる最悪の思考法だと思う。

【日韓】ソウル大学教授：「韓日海洋問題には『平和線』（李承晩ライン）精神で臨め」 [04/21]
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1145645075/

この教授が法律の専攻つーのがすごいわけだが、とりあえずそれはいいとして、次のステップのためのお勉強。

李承晩ラインについて

Wiki`では、Syngman Rhee　という表記を取っているようだ。
http://en.wikipedia.org/wiki/Syngman_Rhee