国連いろいろ

【主張】国連分担金 日本提案の妥当性を説け
http://www.sankei.co.jp/news/editoria.htm

この結果、一位は米国の22%で、二位が日本の19・5%、常任理事国の英国は四位で6・1%、同フランスは五位で6・0%と、日米が断トツとなっている。これに対し、常任理事国の中国は九位だが2・1%、同ロシアは十六位で1・1%にすぎない。


で、この比率を見直すべきだと日本は提案し、これにチャイナというか中共様、または英語圏ではPRCが反対していると。ロシアも同様。図式としてはあまり新しわけではないのだが、また、あるいは、まだ、揉めている、と。

 中国側は早速、日本案は「政治的動機に基づいた提案」などと猛反発しているが、中国こそ政治的動機に満ちた外交を得意とする国であることは、いまや周知である。


というか、そもそもUNという組織体が著しく政治的なわけで、そうでないというのなら敵国条項を撤廃してみなよ、など言いたいものはある。

とはいえ、もはや60年も存続しているのでそれなりにどこかでは誰かの役になっているかもしれないので、完全撤廃とまではいかないだろうが、考えなおす点は山のようにあるのがUNという組織体だろう。


まったく皮肉で言うが少なくとも国連の職員になっている人たちの役に立ってはいるだろう。去年見たように、子供の夏休みの宿題だってもうちょっとまともなことをやるだろうようなことを本気でやっている人権委員という人が本当に存在する。おそらく、そのうち雇用を守れという国連のストがあるかもしれない。しかし彼らは公務員なのか? わからない。それはいい。ただ、その人たちが屁のつっぱりにもならないレポートを産出するそのため目的のために、60年間のあいだに国家として立ち上がろうとする人々の意志を砕いてきた可能性だってなくはないだろうと私は思う。人間は、簡単に助けてくれる人(お金をつけて)がいたら(実際に長い目で見て支援かどうか疑わしいわけだが)そう簡単には自分たちでどうにかしようとは思わないものだ。


以前に書いた時と基本的に私の考えは変わっていない。つーか、もっと過激になりつつある今日この頃。
2004-09-15 それでいったい国連ってなんなのよが先だ
http://d.hatena.ne.jp/Soreda/20040915


以下、またきっと近く参照することもあるんじゃないかと思ってメモがわりに手持ちなどを整理。もし誰かの役に立てば幸い。ま、メモですので雑です。


■最近の記事
1)ヘリテージ財団というシンクタンクアメリカ)。
日本の要請をUSはサポートすべきだとういう見解。2006年3月18日。

The U.S. Should Support Japan's Call to Revise the UN Scale of Assessments
by Brett D. Schaefer and Janice A. Smith
http://www.heritage.org/Research/InternationalOrganizations/wm1017.cfm

Japan’s frustration in not getting support for its permanent membership on the Security Council from countries besides the U.S. is understandable. It is the second largest contributor to the UN regular budget; its 19.468 percent contribution is far above what it would pay based on the current UN formula for calculating country assessments?some nine times that of China, 18 times that of Russia, and nearly 20,000 times that of the countries that pay the lowest assessment level (0.001 percent).


2)The United Nations
Mar 14th 2006
From Economist.com

Since its foundation in 1945 the United Nations has grown in both remit and size. Its main job remains keeping the peace, but the UN's Security Council is often hobbled by internal squabbling, long-running debate about its membership and doubts about its very legitimacy.

情報整理的な記事。主張というのではない。が、冒頭の一分。メンバーについての懐疑とlegitimacyについての懐疑がずーっと論議されているとさらりと書くのねと、苦笑したくなるが、とりあえず、2003年にアナン氏が、安保理は、発展途上国の視点からは正統性を失ってる、なんでかといえば国連の構造というのが発足時の世界秩序を反映しているからだ、と言っているという記事にリンクがあってこれが正統性問題、メンバーの方は、主に安保理の構成についての問題にリンクがあった。

http://www.economist.com/background/displaystory.cfm?story_id=2065888
http://www.economist.com/background/displaystory.cfm?story_id=4064932


3)
Hitoshi URABEさんという方がNYTの記事へのコメントとしてお書きになった2003年の記事。日本が分担金高すぎじゃないのと声をあげていて(と言うより聞かれるようになった、か?)、さらに日本がUNに持つ不満には、敵国条項の問題があるという点をきれいにまとめられているのでリスト。敵国条項について英語で語ろうという方には便利かも。
http://www.glocom.org/media_reviews/n_review/20030123_news_review98/index.html


■UN本体
http://www.un.org/english/


国連憲章
http://www.un.org/aboutun/charter/
名高い敵国条項関連は、53と107。それぞれChapter 8と17の中。


加盟国および加盟年度
http://www.un.org/Overview/unmember.html

*以前、membersから入ると分担金が出ていたような気がするのだがとりあえずない。


仕方がないのrunic-europe.orgというサイトさんからお借りした
2003年度の負担金一覧。pdfです。

http://www.runic-europe.org/swedish/FNsOrganMedlemmar/Budget/ST.ADM.SER.B.597.pdf


wikiのUNサイト。テーマと問題点が結構しっかりまとまっている
http://en.wikipedia.org/wiki/United_Nations


アメリカのUN改革擁護サイト。
ボルトンの動きなどがまとめられている。

手っ取り早いFacts sheet.
http://www.un.int/usa/facts.htm


■おまけ
名高い? 「USをUNから救出しろ」サイト
Get US out! of the United Nations
http://www.getusout.org/


このサイトはこの問題のみのシングルイッシューサイトだが、アメリカのいわゆる草の根保守系のサイトは普通、UN擁護ではない。全然。
したがって、日本のサイトでよく見られる、アメリカ=連合国、連合国群(つまりUN)は日本を敵国扱いしている云々というのは彼らにしたら驚愕ものだろうとは思う。ただ、一般的にそんなことを気にかけているとは思われない。なぜなら、草の根保守は徹底的に自分たちの自由にとってUNは害だという点が争点であって、国際的に(つまり他国にとって)どうかという視点はないから。さはさりながら、とはいえ、国際的である人々のUN反対論もあるわけだが、こっちは足下が「陰謀論」に埋まっている場合があって、どーかなーという感じ。ただ、この陰謀論も根強い。上のwikiにも、国連はしばしば陰謀論の対象になっているという一文があった。<多分また追加する>


国連憲章53条に規定された「敵国6ヵ国」のゆくえ
ヒロさん日記さん
http://www.mypress.jp/v2_writers/hirosan/story/?story_id=1261162


それで一体誰が敵国なのか問題について。投稿も含めていろいろためになるっす。