良い話なの。でも、どうするんだろうかといろいろ心配。


ノルウェー五輪コーチに贈られた5トンのメイプルシロップ
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081144337952.html

2月14日に行われたチームスプリントでは、カナダのサラ・レナー選手のストックが折れたが、そのとき、すかさず新しいストックを渡して助けたのだ。その結果、カナダ代表は銀メダルに輝き、同コーチはカナダで英雄視されている。ノルウェー代表が4位とメダルを逃したため、なおさらこのときの行動が絶賛されているのだ。


これに感激したカナダ人たちが、ノルウェーのコーチに感謝のメールを書いたりしていた、という程度で終わらず、メープルシロップを集めたらしい。そしてそれがなんと7400缶(瓶もあると思うが)に達し総量5トン。大きな感謝だが、ノルウェーじゃほとんどメープルシロップは知られてないそうで、いや、知ったところでそんなにどうするんだというほどになってしまったわけで、いや、なんか笑う。ノルウェーの人口450万人として600人に1缶って、それって年間のシロップ販売量ぐらいになるんじゃまいか。


いやしかし、本物のメープルは結構高いんですよ。うそんこシロップとは違う。でもって、カナダの一部地域ではステーキみたいな、よーするにしょっぱい系統のものにもシロップをかける人がいる。ラズベリークランベリーとかなんだかそういう果物を甘くした(ジャムの一歩手前のもの)をターキーと食べる人々だから不思議もないといえばそうなのだが、私は断固両方いやなので、やむなくそうしたものが供された場合は、やむなく、運を天に祈るような気持ちで取り分けて、しかし残すのも悪いので、甘い部分をぐじゃぐじゃにして、お皿はきっと吸収するに違いないと祈りつつ、できるだけ食べない。どうせそりゃ私は醤油育ちの干物好き、塩辛万歳派だぜ、とか心の中でそう思う。ウニも好き、イクラも好き、干しえびも好き、シラスも好き。ヒラメも好き、鰹も好き、わかめも好き、ひじきも好き・・・(帰国したい症候群発病中)。


話はそれたが、オリンピックといえば、カナダのオリンピック関係者は、特に雪の種目になると西部地域の人が多いので、東海岸とは異なった風情、態度、道徳を持った人々がテレビに出ずっぱりとなり非常に興味深かった。友達ともしみじみ話し、やっぱり、西の人の方が一般にいい人じゃまいか、そうだよね、やっぱそうだよ、という、ある種東海岸在住者としては寂しい結論に達した。東海岸、殊にトロントモントリオールなんかはどうしても、良く言えば都市民、悪くいえば、すれっからしのところがあるよなぁと思うのだった。なんといっても、喜ぶポイントが違う。勝ったらもちろん誰だってうれしいのだが、みんなで喜んでいるという姿がとても顕著だった。私が頑張ったというだけじゃなくて、みんなが支えてくれたのよ、となって、それを超えてさらには、こういう選手生活をさせてもらったことに感謝してる(これも「みんな」想定になるわけか)、となるその成り行きが、実に新鮮だった。


じゃあオンタリオじゃそうは言わないのかと言えばそういうこともないんだろうとは思う、思いたい、そうに違いない、ではあるわけだが、どうもなぁ、一心にスポーツというより主義主張を含めたビジネスが先行している土地柄ではある・かも。そういえば、確かにバンクーバーはあまりに遠いとはいえ、トロントあたりじゃオリンピックの話をあまり聞かない。どうなることか、などメープルリーフ騒動で1月前のオリンピックを思い出した。