もはや問題はマジョリティ


しばらく書かないうちに、カナダの総選挙情勢は前回の拮抗から、一気に、もはや保守党勝利は堅い、問題はどのぐらい開くかだ、に推移。

Conservatives: 42%
Liberal: 24%
NDP: 17%
Bloc Qu?b?cois: 12%
Green Party: 5%
http://www.theglobeandmail.com/servlet/story/LAC.20060118.SMARTPOLL18/TPStory


これが今朝の分なのだが、お分かりのように、もう2桁の差。コンサバは上方基調、リベラルは下方基調。NDPは、これはこれで感心するのだが、ほぼ、何があっても不動。すごい。で、実際の投票となるとしかしながら、出ている数字より何パーセントか下がる可能性は常に大。なぜなら、今のジャック・レイトン党首に限らず、言ってることが正しいか、あるいは、言ってることが好き、という人が常に多い党だからの模様。


で、リベラルと保守の拮抗から、二つの線が離れていったわけだけど、ではクロスはどこにあったのかというと、だいたい先週の党首討論のあたり。


先週書いたあたりに、超えぐいネガティブ広告が打たれて、その中で投手戦ならぬ党首戦みたいな(一党内の党首選じゃなくてね)ことになった。そこで、前に書いたように、リベラルの「バックラッシュ」があまりにも明快となったことが、ある種の象徴的なポイントとして、あっさり効いたということかと思う。


保守党は、ハーパー党首率いる元アライアンス勢が、いわゆる「新保守」というのか、アメリカ右翼というのか、その色が濃いことがネガティブ要因だったわけだが、ハーパー自身もトーンを落とし(びっくりするほど議論に耐えられるようになった)、人々に、保守というのは昔の急進保守党もいたんだよ、そうだよ、それならいいじゃないか、と思い出させることに成功し、その分で、アメリカ右翼「臭廚澆燭い覆里鮠辰靴胴圓辰拭


と、この流れは、全国のものではない。オンタリオ単独といってもいいぐらい。というのはオンタリオケベックだけがやたらに人口の多い地で、そのうちケベックは本論にあまり関係しないので、つーことはオンタリオの動向こそが鍵だから。そして、オンタリオは、リベラルの立場でいえば総崩れになったために、このようなことになっていると。


そういうわけで、今後のカナダの行方はどうなることか。投票は来週月曜日23日。