パブリックサービス

今日の東海岸の話題はなんといってもニューヨークのスト。すごいねぇ、この思いきったスト。バスも地下鉄もいっせいに動かなかった。どうするのよ、あの街で!と驚いていたのだがその通り、続々と歩く人、人、人。この映像って、いつかきっと何かの映画の群衆シーンで使われるんじゃないかと(ま、CGがあるとはいえ)いう感じで、当事者には叱られそうだけど、なんかカッコよかったりもした。


マンハッタンって、夏は汚い感じがどうしてもしてしまうのだが(街が古くて狭くて人の臭いがぷんぷん、みたいな)、冬はカッコいいなぁと私は思ったものだった。コート姿がカッコいい。今が1950年でもまったく変わってないのではないかという、どういえばいいのか、良いコートだと思うが、流行りなんかまったく気にしていないのかそれともいつかってもそういうものなのか、とりあえずクラシックなコートの人が多く、色は黒、形はストレートでいずれも長い。帽子かぶってマフラーぎっちりにして足早に歩く、と。


それに比べていうのなら、トロントってダウンタウンの中心部の高層ビルが新しいし、どうしたわけか人々はマンハッタンとの比較でいえばわりかし明るい色、新しい形みたいなのが好きであるように見える。でもって、マンハッタンの一種独特な深刻さがない。どっちかといえばこぎれいな感じがすることからの連想でもあるんだろうが東京を感じるところがある。ご訪問の方はユニオンからベイ&キングのあたりで観察してみてくださいませ。


Citywide Strike Halts New York Subways and Buses
http://www.nytimes.com/2005/12/21/nyregion/nyregionspecial3/21strike.html


それはともかくマンハッタン。早い人たちはもうクリスマス休暇を取っている北米ではあるけど、今週末のクリスマスを目指して、商店はかきいれどきではあるんだが、それもパー。しかも、うんざりするほど寒い中を3時間も歩いたという人がいた模様で、もうほんとに気の毒。大寒波というほどではなかった模様なのでそれはちょっとよかった。いやもう、マイナス15度の日とかあったら生きるか死ぬか問題が起きたかもしれない。マジで。


とりあえず、ニューヨーク市の交通局と一番大きなユニオンの争いの結果で、日本でもよくあるように深夜の話し合いの結果スト突入というのは理解できる流れなんだが、時期を変えてはいけないのだろうか? ストという手段を取ろうとしているとアナウンスをして人々の理解を得る時間を獲得するとかして。


道行く人のインタビューでも、ユニオンには同情するけど、だけど今回はちょっと同情的になれないと言う人の声を拾っていた。どう考えてもこれが最も多い意見だっただろうと思う。パブリック・サービスという意味を忘れてると市長だったか誰だったかが言っていたけど、私もこれに一票かな。どうあれ、お客さんになる人も働く人も両方のためにならないとなんにもならない問題を巡ってこんなのって、なくない?と思うわけだが・・・。


ブルームバーグ市長の発言。

"They never walked out on the job, walked out on New York, and hurt the people that they worked for."

職場を離れたんじゃない、ニューヨークを捨てて、自分達がサービスを提供するはずの人々を傷つけたんだ。