無防備ってなんですか

「無防備地域」宣言 国防協力を拒否? 21自治体、条例化へ署名運動
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051121-00000001-san-pol


平和ボケもここまで来ると笑えないと思って読んだ。

「宣言すれば平和を確保できる」「武力攻撃を免れることが可能」などの合言葉で戦争不参加や反戦を呼びかけ、自治体に「無防備地域」宣言の条例制定を請求するため署名運動などが進められている。
 すでに全国規模の連絡組織もできており、署名が法定数に達した大阪市大阪府枚方(ひらかた)市、兵庫県西宮市などでは市議会に条例が提出されている。


そもそも、一般人にとっての戦争とは、つまり占領されるか否かでしかない。そうでない戦争というのはアメリカとカナダの戦争ぐらいだろう。この二つの国の人たちの戦争観がおかしい、ってのは私ではなくて、ほとんどすべてのヨーロッパ人をはじめとする、陸地続きで国をやってる人たちがこぞって言うところ。やつらは何にもわかってないっつってよく怒ってるざんすよ。で、むしろ日本人のうちの、空襲体験が極度の濃かった地域に根のない人なんかはアメ人っぽいんだなとは私の観察。


また、無防備にしますから戦争に関係なくしてください、というのは、どういう事態を想像しているのかよくわからん。

よしんば、「ここから立ち入らないこと」エリアが出来たとして、それが守られてるかどうかを見る立場の人、つまり、法執行のパワーが必要なわけで、これは誰がやるの? その人は、その無防備都市が条約通りに守られれている状態を作るために命をかけるんですよね? 誰に盾になれとおっしゃる? 見やすい例では、無防備で戦闘地域に入れるって間違いだよ、国連関係の軍事もの、って話でさんざん議論されてると思うんだが。


でもって、これが守られなかった場合のことも想像してしまう。
戦闘途中で兵隊が逃げ込んだ、それ追わねば、になって、あ、いっけね、立ち札見過ごした、になってしまってドンパチ発生。そこで巻き込まれた無防備宣言市民が亡くなった。それが1件ではすまなかった。


さてこの時無防備宣言市民はどうするのか? あとで、国連に訴えて、ジュネーブ協定違反ですといでもいうか? しかし死んだ人は帰らないわけだが・・・。

(ついでにいえば、危機における訓練を市民に施さなかったがために、または危機における批難体制を軍組織との連絡においてなされていなかったために、市民が犠牲になるという場合の責任はどうするのか、ってのもありだ。)



つまるところ、これって、自分の大義のために他人の人生をむちゃくちゃにするのも厭わない人々の臭いがするっすよ。


まだしも、戦争反対かどうかなんてことじゃない、大義なんかあとでヘの役にでもたてとけ、オレはこの瞬間にこの子供らを死なせられるかばか者といって自分の命を惜しまず、他人の命を救うために活動するってな人を、私は平和のために亡くなった人と感じるし、了解するので、なんにもしないよって大きな字で書く人が、平和のためになっているという見解はまったく、心から、全身全霊、拒否する。


わがままもここまで来ると、手のほどこしようがない。