「中国の大盗賊」

ユンさんの本は当事者性があるのと、英語圏から、英人の学者込みで出版されているという点で、後には引かせないものがあるという仕立てだが、でも、おそらく日本で研究していた人にとっては結構当然という部分もあったのだろうななど思う。ただ、日本はまた毛沢東、チャイナ問題では実のところ当事者ではあるから、発言が素で世界に出回るということは多分難しいという事情ではあるだろう。


毛沢東神話って、チャイナが作ったというより西欧世界との合作で作られたといってもいいと私は思っていたりもする。最初っから毛沢東を売り込みたくて、この男こそスターだとか思って玉を磨いてキャンペーン張ったという白い話ではなくて、そうなったきっかけにはそこにいた日本、敵である日本をどうするか問題があった、と。


この本おもしろかったです。減量前の原稿がネット上にありました。

「中国の大盗賊」減量前原稿
http://www.inudaisho.sakura.ne.jp/shuihu/sh_tou00.htm
高島俊男