多分、ヘルプが必要なのではないのか

 
選挙の前に有名な「曲がりや」森田氏のご意見をチェックしようと見に行ったら、それどころではなかった。この「嘆き」ってなんなのだろうかと興味を持って読んだ。

森田氏に寄せられたというお手紙の一節。

本日7日のアクセス数は1万を越えそうですね。かねがね1万を超えれば何とかと思っていました。でも、現実はわかりません。どちらになっても国民の選択ですから、覚悟はしなければなりません。結果はどうであれ、もうこれから一切ワイドショーや民放のニュースは見ないことにしました。吐き気を催しそうですし、意味がないと思います。こういうことが行われる日本社会が、将来発展し、生きていく価値を創生していけるとは思えません。われわれが裁かなくとも、必ず天の裁きがあることでしょう。

http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C02146.HTML


流れから言って、小泉に賛意を示すことがここでは叩かれているわけなので、小泉に投票などしようものなら、その人々は天の裁きにあうらしい。すごい。


でもこれは珍しいわけではなく、コアで歴史的な共産主義者の心情を代弁しているだろうと思う。つまり、これはこうなるはずだ、ならないのならそれは妨害がある、そうあるべきそれが間違ってるのじゃない。ばか者めが、というやつ。さらにこれは、散々言われていると思うが、千年王国は必ず来る、その時ほえ面書くなよ、ばか者めが、という発想法に根ざしているだろう、その意味でこれらの考えを導入した人(主にマルクスだが)は、その人々にとって特徴的なものの考え方を出てはいなかった、つまりユニバーサルなものではなどなかった、というオチもある。ま、後半は、日本には特に問題ではないのでパスするが、しかしこう、思っていたよりもよほどこの考え方は強硬なものだったのだなぁとあらためて思った。


その他、引用するのもはばかられるほどすごい「告白」がいっぱい。小泉当選はすなわちファシズムの復活で、日本軍国主義の復活だ、と予言されている人が散見できるのだが、この根拠はなんなのだろう? 
http://www.pluto.dti.ne.jp/~mor97512/C02148.HTML


状況としては、世の中には、別に気が狂ってるわけでも、凶暴なわけでも悪人なわけでもないがあなたと考えの違う人がいます、というのがどうしても納得できない、だから、それが故に、自分と違う意見が伝わってくると、圧迫されるような感じがするのだろうと思う。亀ちゃんが小泉ヒトラー呼ばわりはその代表例か。


順番は、自分と違う人、違うことを言う人がいる、自分はそれが嫌だ、それが壁に感じられる、押されているように感じられる、自分と違う人が俺を押している、異論を許さぬ独裁者だ、という構図。でも、異論を許していないのは、まずは自分なのだ。自分で自分の首を絞めている、と。


で、亀ちゃんなんかは放言できるからまだ環境的にはいいとして(放言してて独裁国家もないものだ)、個人で、それが吐くほど嫌だとなったら、それは、思想の問題というより、私はこれは、まじめに思うんだが、周囲が迷惑をしていないのならいいのだが、もしそれを超えるようなことがあるのなら、ヘルスケアの問題ではないのかと思う。


そのうち憲法改正の議論をはじめることになるのだろうが、そうなったらこの人たちはどうなるんだろうか・・・。


その一方で、日本人が一致団結すればアメリカに勝てる、みたいなことを言っている人もいるわけで(他の日本人の個別の意見を意識できていない)、つまりこの中にこそ、ファイシズムに流れ込むすべてがあるとも見えるなぁ。感慨深い。