不信任という状況

長く尾をひくお金がらみのスキャンダルの上に、さらにお金の予算案の話があって、それらすべてを巡って、もうよろよろのカナダの政治状況。私も忙しくてよろよろ。


Canada PM wins no-confidence vote
http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/americas/4561799.stm


で、内閣を結局のところ信任してんのかどうかっていうところまで来てて、不信任案の採決となって、152 vs 152のタイとなって、でもって最後には下院議長の投票で、まぁこうなったらわかるわけだが、与党リベラルは首の皮一枚つながった、という格好。


ここまでタイになったら、もはやその状況だけでも、もう選挙しかないだろう、という感じなのだがそうはなからなった。


信任しているというよりも、去年選挙をやったばっかりなので、選挙をやりたくないからお茶を濁してる、みたいな感じでもあるし、実際スキャンダルを暴こうという勢力に回る側のエンジンが弱いとも見える。つまり、オンタリオ州、わけてもトロント、オタワという普通、都市民が多くお金絡みのスキャンダルには一応厳しいと考えられる人々が、与党リベラルひいきの、保守党嫌いだったりする。だもんで、保守党がいくらいろいろネタをあげてかき混ぜても、リベラル強し、みたいな状況。


これが逆、つまり保守がスキャンダルだった場合には、どう考えてもメディア総動員じゃないのかなんて思う。。


スキャンダルの内容は、1990年代にまでさかのぼり、政府支出のプログラムが不正に使われていたのじゃないのか、という、殴られそうだが、当然そういうのってありそうだよな、あるだろうな、あっはは、というものだったりはする。


で、現在の首相はその当時の財務大臣なので、公式には彼がかかわったとはいわれてはいないものの・・・という状況。


と、だからつついたら突けないわけもないし、メディアがサポートしない限り政権はもたないという典型的な案件だと私には思える。が、何度もいうようにそうはなっていない。


で、こう思うに、まぁいろいろ中身の問題もあるが、結局、保守、リベラルの支持層が別れてしまっていて、これはいいか悪いかみたいな判断をできなくしている感じが、みてて、とてもイヤだ。なんだこの人たち、とか思う。


が、同時に、長期政権になったらこうなるからとっとと政権を変えてきたのがカナダ人だというのに、これが難しくなってしまっているというのはカナダ政治にとっても痛いと思う。「もう選挙しかない」と言い切れない人々になってる。