外回り班の記録:南京事件について


基本的には日本の国内でコンセンサスが取れるよう日本の中で発見し語られるもので勝負がついていくのがいいわけだが、背景事情として、外地にいる私が提供できるものとしてこれまでに書いたものをまとめておく。


●チャイナ の教科書 は歴史 を歪曲している
http://d.hatena.ne.jp/Soreda/20041209#1102574451

内容は、
China's Textbooks Twist and Omit History
http://www.nytimes.com/2004/12/06/international/asia/06textbook.html?oref=login
NYTimesの12/6/04の記事について


●TIMESアジア版:アジアの奇妙なカップ
http://d.hatena.ne.jp/Soreda/20041124

2004年11月。Timesに出たチャイナの教科書についての批判。

1989年 、手に負えなくなった 社会 の亀裂を 天安門事件 が露わにした時、 教育 省は 学校 教育 における、いわゆる「愛国 教育 patriotic education」の取り入れを増やし、その多くは 日本 が戦争 中に行なった惨い話に集中した。 日本 が、 中国 への直接支援として---実質的に 戦争 の賠償として---年間10億ドルを寄与していることや、 北京 や武漢の 空港 は日本 の支援で建設されたことについては何も言及せずに。

「私たちの 歴史 教育 は憎しみを教えることに焦点をあてています」

上海 を拠点に活躍している 小説家 で、 ナショナリズム がどのように国の若者に影響しているかを語っているGe Hongbingは言う。
「その憎しみはすべて 外国人 に向けて外に向かいます。特に日本人に向けてです。」


こんな記述があって、これを読んだ人々は、少なくとも、南京での事件について、これまで言われてきたこと、30万人とか大虐殺とか組織的とか、そういったことについて多少なりとも考えなおさないとだな、と思うしかなかっただろうと思う。個人的なアメリカ人の知り合いなどはすでにここまでは折り込み済みで別に不思議なしって感じだ。リベラルな人でもね。


で、こういう事情になってきていることが、日本の中では「正論」なりの雑誌にしか出ない。そうすると、それは日本の枠組みのなかで「右だ」「右翼だ」と言われているものだ、との理解から、そこに出たものを最初から際物にしてしまう人がいる。問題となった「しがない日記」氏などはまさにそうなんだろう。そんなの極右の主張だぁ、ぐらいの調子だったと拝察する。


もちろん、TimesとかNY timesだって際物の売文稼業だと言っても一応いい。また、これらの外国雑誌及び新聞をそのまま受け入れるなんてことは問題外だし、ここに審判を委ねるような姿勢は厳に戒めるべきだ。


が、それでも、だってそれでも、これらの紙面は別に極右雑誌ではない。少なくとも日本の極右万歳を言う雑誌ではない。


この時、日本の中で、南京大虐殺は国際的に認められた事件ですと言い張っている人々の言う国際的はどこにあるんだろう? 少なくとも、批判の切り口を切ってしまってる。異論の在り処に、誤ったレッテルを張って。NYタイムスが極右雑誌つーのもなぁ。このスパイラルをどうするよ?


[捕捉]
一人の地方紙記者をもって10を知る気にはなりたくないが、相当、頭が鎖国している人のようだ。でもって、他にはいない、彼の特異性であると言えそうもないところが苦しい。

まとまってたのでお借りします。「そもそも無題ですが何か?(仮題) 」さん。いいですねこの挑発的なタイトル。
http://www.doblog.com/weblog/myblog/15765/985206#985206