真似と騙しは違う:ニセモノ展示館

なんとなく中国批判の大合唱サイトになっているようで実際とても恐縮ではある。また長いこと読んでくれてきた少なからぬ人びとがもう来なくなっているだろうとも思う。しかし、私はそれをとても不思議な気持でただやりすごそうと思う。

イラクでの戦争に反対したり日本人の人質バッシングについて批判することと、中国やら韓国に対して批判的になること[訂正:ならないこと、でした]を組にする理由はまったくない。が、まぁねぇ、ぶっちゃけ、これって強硬に組になっている人がとても多いと思う。そういう人はよ〜くよく、どうして組になっているのかを再考するのもいいのではないかと私は思う。


そんなことはともかく、とりあえずこの頃あちこちで読んだもののうちのチャイナ問題についてこれはひとこと言わねばと思う記事を今日は考えてみる。

チャイナで日本製品のニセモノが出回っている話を日経が取り上げたバージョン。


ビジネス・カレイドスコープ 第18回〜中国のニセモノ商品を暴く
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/biztech/rep01/320536

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こうした中国の現状について、著者は単純に非難しているわけではない。「IT(情報技術)ツールによる技術革新が広がり、真似しやすくなった・・・・。およそあらゆる製造技術は、模倣から発展していく。産業技術の発展の原点は模倣にある」というのが基本的な考えだ。日本も、モノマネ商品づくりにいそしんだ時代がある。発展途上国である中国がニセモノ商品で稼いでいるのとどこが違うのかと、著者は言いたげだ。「ニセモノ製造業者はうしろめたく思っていることは間違いない」という言葉も、著者の中国への公平な姿勢を感じさせる。

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これがこの文章のまとめ。
あのさぁ、どうかしてないか、あんたと私はいいたい。


モノ作りは真似ることから始まる、っていうのはそうだと思うし、どこだっていつだって、先を行く製品を、よしオレも作ってみよーと思って作るから競争もあって、その中からまた栄枯盛衰じゃない、取捨選択が起こって、良いものが残ってそうでもないものは撤退する。そこらへんはいいだろう。

しかし、私はこの問題はこういう「モノ作り」の手法におけるモノ・マネの話ではないと考える。ここを混同するから、「エライ」ところは話を開けられない(まぁなんつーか、どうあっても開けられない、っていう社もあるだろうが)。

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ニセモノ商標ワースト10」として挙げられているものは、SQNY、SHARK、SANYOU、PARESONIC、TAYOTA、PIQNEER、HITACCHIなどで、日本人には説明の要もないだろう。

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彼らが「マネ」しているのは、ロゴであり社名なのだ。モノそのものを含むとしても、そのモノで競争をしようというのではなくて、名前やロゴ、一目みたらなんとなく間違うかもしれないし、マジで、これがSANYOだったり、SONYだったりするかもしれないと思うようなパッケージを作って市場に出している。

見たことない人はこの感じがなかなかわからないかもしれませんが、私たちが長らく知らず知らずのうちに馴染んだ、日立風の色合い、ってかデザインってかのまんまで、「HITACCHI」と書く。

(そうなんだ、日本の人たちが一番この問題を知らないだろう。なぜなら、日本ではなかなか流通しないから。)


こういうのって、上の日経の記者が言うような話だろうか?
マネして、いくらか安いものを作って、その単価の低さで商売をする、という話ではないだろう。つまり通常の競争、できるだけ公正で合法的な競争とは一線を画していると私は考える。


このへんの「しまり」を、モノを作って商売して大きくなった国の経済担当の記者なる人がつけなくて、一体どうするんだ!! あんたほんとーに、逝ってよし!
しかし、なんでこんなにチャイナをかばうのだ? こういう庇かたは、要するに、かわいい子どもに厚着をさせて運動もさせず育てるような親と同じで、結果的にはまったく誰のためにもなっていないと思う。まぁ彼の今現在の利益にとって有益だからこう書くのだろうが。