オリンピックは日本で見たい

マジでそう思うここ数日。というのは体操の解説が下手すぎて面白くないから。
カナダさんは今から体操の時代になってほしいな。せっかく金メダル取ったんだから。とはいえ、日本のような濃厚な解説が当たり前状態になるまでには私は生きてない気もしないでもない。だって体操って育つのに長いんだもの。


「はいここで持ち手を変えて〜、はい、そうそうコバチですね、はい、ひねって、ここです、このバランスです、はい、いいですよぉここまでノーミスです、さあもう一息…」


と私は具志堅さんの声にあわせて体操が見たいぞぉ。なんかトレニーングに入ってるみたいな解説だったのだなとつくづく思い出す。そうして私はしばしば畳の上で空中で身体の位置を変える動作をスローモーションでなぞっていたのだった。きっと日本中にこういうことをして育った人がいるにちがいない。


わ〜お、とか、すごい、とかきれいとか、いいとか失敗とか私にでも言えそうなことばっかり言ってるカナダの解説者(じゃないのかな、スポーツキャスター程度なのかもしれない)はもういい。結局、選手層が長いこと厚くなかったら強くならないし、そういうのを見なれた国民ってのもできないし、そうなるとテレビの解説さえこうなんかと、へ〜と感心させられる事態だった。

こうなったらロシアの解説がどうなっているのかも知りたいな。この間ルーマニアから来た人にあった時、「おめでとーポノルいいねぇ」と思わず前夜の興奮覚めやらず叫んだら、「ジャパン! そっちこそおめでとうだぁ」と、二人で興奮をわかちあった。その場にいた他の誰にもわからないような興奮だったに違いない。


と書く私は、なんとこれが人生初の夏のオリンピック海外体験だったのだ。冬は海外体験しているけど。そうなんだ、どういうわけか、日本に帰っている年にオリンピックがあったのだな、今まで。気づいてなかったけど、ラッキーだった、ものすごく。いや〜、初体験はとても苦しいものがあった。ストレスだ!


さらにストレスだったのは体操の審判と観客。頭が痛くなる。審判の採点はびっくりするほどおそまつだし、ギンガーとかトカチェフで大騒ぎする観客のレベルには付き合いきれんという感じ。手を離せばいいってもんでもない、空高くあがれば嬉しいんだったら棒高飛びでも見てろ、だよまったく。あの鉄棒はないだろう、っつたくだし、つり輪も酷いし、もひとつオマケに、跳馬も恐ろしいものがった。明らかに姿勢を崩して着地を大大大の大4つぐらいつくような失敗をした選手の高得点ってなんだってんだ!