宗教戦争かレイシスト競争か

イランの優勝候補が棄権 イスラエルとの対戦拒否
http://news.goo.ne.jp/news/kyodo/sports/20040814/20040814a5280.html


これはちょっとオールドモデルじゃないの?ととても好意的には思えずにいたが、カナダの今朝のトロントスター紙の1人のコラムニストは、彼への処遇に関して沈黙しているIOCに、恥を知れとかみついていた。

ただこのコラムニストはイスラエル問題になったら殆ど有無を言わさずムスリムが悪いと言い出す人だといっても過言ではない、そういう路線の人なので、噛み付き方が酷く下品だったのはいたしかたないという感じ。イスラエル贔屓に回るのに何もあんたが芸風を落とさずともいいと思うがなぁと私はしばしば思ったりする。

それはともかく、ミレスマイリ選手は、イスラエル選手との対戦を拒否、棄権すると言っていたのだそうだが、その後計量でウェイトオーバーで、失格になった。しかしこのクラスの選手で体重コントロールに失敗っちゃいないだろう、との疑惑が飛び出す。国際柔道委員会は、もしそうならそれは大事だ、だけど今わかっているのは体重をオーバーした人がいた、でも体重をオーバーしたからって罰せられない、以上、という態度であるらしい。

日本では多分ここまでのフォローのようだが、上のスター氏のコラムによれば、イランでは、「私たちはシオニズムという体制を認めていないから」と政府筋がイランのニュースで発言していたそうだ。


シオニズムを認めないからイスラエルの選手と対戦しないというのなら、私としては、その対戦相手のイスラエル人がシオニストかどうかをミレスマイリが調べたのかどうかを聞きたいなと思った。

イランは全体主義、宗教主義の国家だと言われたとしても、その中にはそれに抗する人もいるし、心よく思ってない人もいる。それを、そこに属している理由を以て、お前はXXだ、と言うのなら、それはレイシストの考え方だ。

そしてそれは、イラクを攻撃するかしないかの時、イラクの赤ん坊に罪はないだろうという発言を、正面から受け止められなかったアメリカと同じだ。

でもって、近代における宗教ものの争いって、宗教戦争というよりはレイシスト競争みたいな気もする。


なんかイランはめっきりおかしい。上のコラムニストが噛み付くにはもう1つネタがあって、昨年モントリオールのジャーナリストがイランの刑務所を撮影したとかなんとかで殺されたか、死亡したかということがあった。で、事実どうなったのかの検証でひと悶着、さらに裁判で悶着と、カナダはイランに対して厳しい態度を取り続けている。


次の火種の用意なのだろうかなど時々疑ってみたりもしたくなるものもあるが、とにかく、カナダで見る報道だからバイアスがかかっているかもしれないが、私にはイランに分がないとしか思えない感じで事が推移している。

イランから来ている人はこういう感じがイヤで出て来たのだろうかなど考えたくもなる。すがすがしくて頭がよくて、きれいだったりもしていい感じのひとが結構いる。が、一方で、あんまりそうでない人もいるな、確かに・・・。

ま、どこの国でも同じように、頭のいい人もいればアホもいる、心の豊な人もいれば悪魔の使いッパかお前は、って人もいれば、きれいな人もいれば、はっきり言おう、あんたの顔は邪悪だと言いたくなる人もいる(あはは)、ただそれだけだったりするわけだが。

そして、自分と違う人に会うのが苦痛な人もいれば、楽しい人もいる。