熱帯夜に風が吹く？
これが昨日からメディアを賑わしている911委員会の調査本なわけだけど、この表紙を見た瞬間私は、「事実は小説より奇なりのハイパー版はそうなら作ればいいわけだ、だってあなた21世紀ですよ」ということかなと思った。話ですから、作ってるに決まってるじゃないですかと言いたいがための本でさえあるような。信じられない世の中だ。まぁ私の単なる感想ですけどね。
読みたい方はここで一冊まるまる読めます。
http://www.9-11commission.gov/report/
ジェンキンスさん既に訴追 ６５年、米側
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040724-00000060-kyodo-pol
在韓米軍からいなくなった（脱走したor誘拐された）1965年に、すでに、
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ジェンキンスさんは（１）脱走（２）他の兵士への脱走教唆（３）利敵行為（４）軍への背任奨励−−の４つの罪で訴追を受けた。
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で、これを、日本政府は「最近になって」わかった。だから、
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「ジェンキンスさんが既に訴追されていたことを受け、政府内には「訴追免除という選択肢はなくなった」（外務省筋）との声が出ている。このため政府は、司法取引による刑の軽減を図る方向で米国側との協議を進めるとみられる」
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だそうだ。起訴されているからといって有剤確定なわけではないんだから、だったらなおさら、もしジェンキンスさんのこっちの家族が言うようにホントは北朝鮮に誘拐されていたのだというのなら、出て来てそれを言わないとならない。それ以外には例えば北朝鮮が自らすすんで誘拐しましたと拉致ケースみたいなことをして、そのうえ反米プロパガンダ映画に出演されたのもみんなオレんちの教唆ならぬ強制でしたと宣言するというのも、多分こんなこと例はないだろうからすみやかに法的に手続きが完了するわけではないが、ジェンキンスさんの脱走容疑が晴れるにはこれしかない。
と、これについて本当に誰もいままで知らなかったのか？ なんか容疑自体が出回っている、表現されていたのだから訴え自体はあったのではなかろかと私は考えていたのだが・・・。
ただ、起訴の事実を米国が正面から言っていなかったのはなぜだとも言える。そもそもその起訴とはどのようなグラウンドのものなのだろう。それによっては裁くシステムも異なるだろう。米軍の訴追の方針というのも、軍法会議にかけるかけないの判断基準が全然透明ではなかったりするように見える（日本のえひめ丸もそうだし、カナダの友軍誤爆も軍法会議ではなく、内部のなんかへんな裁判システムで処理されていた）わけで、透明性はとても低そうではある・・・。「米国側」とか書いている場合じゃなくて、もっと調べて書いてもいいのじゃなかろうか。私じゃなくて、国民的人気をほこる、それなりにスケールメリットもある天下の大新聞及び国家もしくは地方公務員としての待遇を持つ学者のみなさま。意見ではなく、調査をお待ちしています。
で、それはそれとして、
ジェンキンス氏、再手術の必要なし 担当医が会見
http://www.sankei.co.jp/news/040723/sha120.htm
現時点で再手術の必要はないが精神面で強いストレスを受けており、引き続き入院し、精密検査を受ける。普通に考えて、緊急輸送が必要な人ではなかったわけですよね。まぁみんなだいたい適度にそうだろうなと思っていた範囲にあるわけだが。
これらを総合すると、現実にある事情は何も変わっていない。ジェンキンス氏の起訴がいつなされたか否かを関係なく、最初っから最後まで米政府高官と書かれている人々はみんな、訴追を考えますよ、彼は話すべきことがある、と言っていた。そしてジェンキンス氏がそれに対して何を考えているかは不明。ジェンキンス氏のアメリカの家族はそれは訴追されるべき事件ではなく北朝鮮の誘拐なのだと言っている。これら関係３者に変化なし。
変わったのは、おまつり騒ぎで、ジェンキンスさんをひっぱってきた日本政府の動向が後ろに引いた「感じ」がすることじゃなかろうか．．．。何度でも書くけど、なぜ彼をアメリカからある種の隔離をする必要があって、アメリカに渡さない必要があってということに対する理由が開示されていればこのような事態にはならないわけだが、最初から最後まで、なぜ脱走容疑のある彼を日本政府がその容疑を振払うようなまねをしないとならないのかは不明だ。また、彼の身の上を預かるという意味（経済的とかいろんなサポートをするとか）とは、別の話し、少なくともそうあり得る話しなんだというのも、大メディアは伝えていないし、少なからぬ日本人は、曽我さんは気の毒だからジェンキンスさんを匿うのは当然だ、といったとても漠然とした言い方でこれを理解している。
罪は罪として（もしそうであるのならば）俎上に乗せた後で、それを償った後で彼を迎えられるほどに人情がないのじゃないかとさえいいたくなるものがあある。罪人ならダメだ、みたいな。罪人だって夫は夫だろう。罪人だったらかばえない、みたいなことを考えている人がいたりする？ （そもそも私は罪人という言い方を肯定しない。）
英語圏メディアでは特に新しい記事は出ていない（と思う。雑なサーチだが）。
[追記}
軍法会議の方針変らず ジェンキンス氏で米高官
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040724-00000077-kyodo-pol
誰も司法取り引きなんて提案してません、とローレンス国防副次官補がワシントンで語る。
（ただし、誰が質問したんだろう？はこの記事では不明。記者団に語ったというけど・・・。）
[追記2] 蒔餌みたいに感触たしかめて、みたいな報道姿勢はやめんかい、としみじみ思う。
ジェンキンスさん、米「独立法務官」と面会へ（24日読売）
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040724-00000005-yom-pol
ただしこれは、ジェンキンスさんが、有罪を認めたら司法取り引きへのステップがはじまるということ。
