ファミリー・バリューという異論排斥

なにか見るたび接戦になってるなぁとしか言えないカナダの選挙なのだが、表に出ているアジェンダは明らかにヘルスケア。健康保険制度、もう助けてよっていうようなものになっている。

ただ、基本形は州の管理なので全国一律ではないので州によって実情には差がある。が、予算の関係から連邦の各党のプラットフォームをどう評価するかはとても大事。ちなみにオンタリオ州ではリベラルが選挙前にはこのままヘルスケアを守るぞと言ったのにもかかわらず眼科を医療から外すとかヘルスケアのタックスを設ける等々、トータルで考えれば中の中以下はみんな大変になる仕組みになってしまった。だからこの大票田オンタリオがどう動くんだろうか、は、やっぱり大きい。だのになんでオンタリオ州はこんな馬鹿な施策をしているんだ?と私は不思議でならない。

さて、それはともかく、しかし選挙ってこういうもんなんだろうかなぁと思っているのは、影のムード。

それは、ファミリー・バリューとかこのへんで言われているもので、ゲイを認めるか否かとか、マリファナとかそのへん。それが保守は、まぁブッシュのお友達、リベラルの半分から左は推進。

そうなると、チャイニーズとかイスラムとかとかとかのいわゆる移民の人たちというのは、基本的に「保守的」。ゲイなんて断固だめ、ちゃんとした、エライ人を志向してる。

そこで保守がいい、の人が出る。

(それを読んでいるのか、保守党のCMは、やけにムードでさそっている。ちゃんとした人です私たちは、保守ですから、と表示する。この対極に、では誰がちゃんとしていないのか、を考えると多分劣等比較で自分より弱い人が想定されてんのかなと邪推することもできる)

が、ファミリー・バリューというけど、要するに「異なる人」と目される人を排除する仕組みにどーーーしてもひっぱられる。白人でクリスチャンがマジョリティなのよ、と。

昨日かわいい白人のおにいちゃんが「I am with President Bush(ブッシュと一緒→ブッシュを応援します)のTシャツ着てるのを見たけど、まぁそういう感じ。

だったら、白人でない顔した人は、自分で自分の首を締めるような結果になる可能性を含むんだが、マイノリティというのは自分の不都合は言うが異論を認めることの大事さに気づいている人ば多くはない。これは本当にそう。あと、前にも書いたけど、自分は助けてほしいけど、他の事情の人にはケチっていう傾向を持つ人もいる。過度に「自由競争」を洗脳されてる。慣れてない。

異論のデフェンダーの私としてはここにキーを見る。ヘルスケアはこの応用だ。なぜなら、自分以外の人の不幸をどう考えるのか、が結局ヘルスケア「システム」だから。