カナダの総選挙情報:混戦あいかわらず
いやいや、すごくなってきました、カナダの総選挙。28日投票。
写真は首相(リベラル)のポール・マーチン。
(CBCの写真借りました。ちょっとかして)
何度も書いたように昨年秋にはリベラル(自由党)の牙城となるのか?と危ぶまれた(?)カナダだったのがあっと言うまに混戦。
危ぶまれたというのは、仮にリベラルに文句がなくても80年代にPC(保守党)の政権があって、93年の総選挙で与党だというのに2議席しか取れない(当時の総数295)という地滑り的大敗どころではないほどの大敗をした、その後リベラルが12年もやっている。それはもう長すぎる、ってこと。そのうえ、連邦レベルじゃない州レベルでもオンタリオ、ケベックといった大きな州がリベラルになっているので、これじゃ独裁だとしばらく言われていた。
そこにこの冬、前政権時代のものとはいえリベラルにデカイ金銭スキャンダルが出て大騒ぎ。その間保守は、ネオコン的保守と合体。完全に右側を収集した体制になった。
そこで選挙戦を開けてみると保守、リベラル、NDP(社会民主党)がそれぞれ、4:2.5:1.7ぐらいだ、なんていう世論調査が出たりして、今のところリベラル危うしになっている。
リベラルのCMは今週はすでに、ネガティブなんてもんではないものになっている。80年代の首相、90年代のオンタリオ州の首相がどれだけ赤字を出したかを金額付きで述べ、その後に、
ハーパー(保守の党首)は今度はオレの番だと言っています。エイコノミストは赤字へのレシピだと言っています。
なんてのが流れる。対して保守も、なんせ金銭スキャンダルがあったわけだし、こうやってずるずると私たちの富を使ってしまいましたね、とクッキーが減ってゆく絵柄で、戻さないとね、と閉める。
リベラルは、それでも足らず、NDPの支持者に訴える、と言い出してる。つまり、右の政権が出来るのがイヤならリベラルに投票してほしい、ということ。こういうのは政治ならどこでも発生することだとはいえ、党首であり首相である人自ら、あっさり言ってしまうのが凄いといえば凄い。
NDPはそもそも支持の固い人が常に15%ぐらいいるうえに開戦前より支持を集めている感じ。保守もリベラルも、結局ヘルスケアシステムをどうにかしたいなんて思ってないんだろうがーという批判票が行っているとも言えるし、なんせ方やネオコンだったからそれだけは回避したいというのもあるのかもしれない。
混迷。でも2議席ってことはないと思う・・・。