周回遅れは軍事だけに留まらず
私はしばしば読賣新聞を引用していて時々罵倒しているのだが、決して嫌いではない。少なくともサイトを開けることに心理的抵抗はない。多分簡単だからだと思う。韜晦してないという意味では健康かもしれない(対朝日)。
で、本日の読賣。社説。
[多国籍軍参加]「一段と重みを増す自衛隊の役割」 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20040609ig91.htm
涙ぐましい。イラク情勢は今安定化に向かって重大な局面を迎えている、国際社会が一致してこれを助けようとしている、だから日本軍も行く。
ここまでは一応いい。で、後半民主党が自衛隊を引き上げろといっていることを批判、その中で明らかになるのは、武力行使はしないんだ、うちの軍体はという根本的な現実。
じゃあ、なんで軍隊を出してるの? これに答えられていない代わりに持って来るのは、自衛隊は地元住民に感謝されている。・・・泣けてくる。
昨日も書いたけど、国際社会>G8 の中の、そのうち半分の4か国は兵はなし。ロシア、フランス、ドイツ、カナダ。
このことはアメリカもよくわかってる。ただし多分NATOを使う気でいるのかなという気もしないでもないけど、
「イラクに介入することがNATOの目的だとは私は信じていません」とシラクは言ってるし、現状から考えれば、強硬突破でNATOを使うことはあっても各国民の支持なんてあるわけもない。
カナダは、多分、裁判所とか警察とか要するにそういう民生部門の再生の協力体制になるんじゃないのかな、今までよりは大きな役割をイラクで果たすことにはなるね、ということのようだ。
とても理解できる。一日も早くイラクの普通の人が普通に暮せるようになるにはこういう支援が必要。
と、この現実感に対していえば、読賣の社説は、ただ日本軍も行くんだ、参加してるんだ、オレだって国際社会の一員だ、を誇示したい、それに文句を言う民主は馬鹿だ、というだけ。
つまるところとても内輪。