よかった変じて「偉大」となる
読賣というのは「偉大な」という形容詞がとても好きなのか。
「偉大な勝利」米大統領が安保理決議採択を歓迎
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040609id03.htm
別に偉大な勝利、何が? と思って記事を読んだら、
米英提出の議案採択は「イラク国民の偉大な勝利で、国際社会がイラク国民とともにあることを示した」とブッシュが述べたとある。ああ、だから「 」で偉大が括られているわけか。でも全然通じてません。むしろブッシュをおちょくっているとしか見えないのだが。
これもそう。
シラク仏大統領、米の対応を評価…日英・日仏首脳会談
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20040609i104.htm
「国際協調の必要性を理解した米国の努力が大きい」とシラクが言った、ということは、まともに読めば「まったくアメリカもようやくわかったか」と言っていることになると思うんだが。
おちょくってる?
読賣はおかしいだけだが、純ちゃんは、神経系統に疲労が見られるのが悼ましい。
「イラク暫定政権にも歓迎される形でイラク復興支援特別措置法に基づく自衛隊の派遣を継続する」と述べた、は、日本語原文だから多分こう言ったのでしょう。
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20040609it03.htm
イラク「にも」とはなんだ?
まずアメリカに、か?と思わず国民に突っ込まれてはまずかろう。それに暫定政権に歓迎されてどうする。ここは「イラク国民に」だろう。ちょっと考えれば、こうでなければならない言語規制が働くはずだと思うが、緩いらしい。
もっと細かいことを言えば、「暫定政権にも歓迎される形で」というその意味はなんだろう?
と思ってワシントン・ポストに出かけていったのだが、甘いよね、私も。日本はすっかりブッシュの「身内」だからこれに関して特に発言が重要視されるわけはないのだ。
独仏がどうでるかで気が気でなかったが上手くいって、よかったよかった、greatだ、が今のアメリカ。それを「偉大」と呼ぶのが日本。情けない。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/articles/A24308-2004Jun8.html
ついでにいえば、よかったよかったといってもまだよくはなくて、G8のうちの、ドイツ、フランス、ロシア、そしてカナダは、引き続き兵は出しませんと言っている。