どういう効果を狙っているのだろうか

「日本に投資しませんか」=小泉首相が米メディアで呼び掛け
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040601-00000316-jij-pol

金余りの国と言われているわけだが、こうなってしまうのよね。

この意味は、投資というものがそれなりに社会的、パブリックではないからなのだろうと思う。投資するという行為がイコールで、欲の皮をつっぱらかしているからだ、になって、その行為を制限するための規則づくりや、基礎づくりになっていかない。そしてこの基礎こそ自由主義社会にとっての「公正さ」なわけでしょ?

だからこそ投資に乗り出す人がいない。銀行預金だって間接投資だがそれすら気づいていない人もいる。ここの機能、つまり金を融通する機能が詰まっているからイノベーションに結びつかないのだとは言われすぎるほど言われているが効果はなかった。それもこれも、金を出して儲けてはいけないという社会道徳が勝っているからだと考え得る。

その意味からは、日本は自由主義社会として不可思議な状況にいる(じゃあどうやって食ってるんだ、みんな、なんだが)。

ただ、自由主義というのは冷静に考えれば、寝言のようなところもあった。つまり自由主義は調和に対する抜き差しがたい信頼があった上で、身分制秩序撤廃をキーとして成り立った。であれば調和が可能である社会を無視、捨象した場合この理論は破綻する。少なくとも決して穏やかなものにはならない。で、このモデルがアメリカだろう。ある意味でここはこの100年これで苦しんでるんだな。

Macinery、自動制御装置へのあくなき情熱と自由主義的発想が同時代のヨーロッパにあったことはもっと注目されるべきだ(そういうテーマの本をこの頃発見したけどまだ入手もしていないので偉そうなことは言わない。私がカンとして持っていたのは、前にも書いた通りヒューム、スミスのラインの調和に対する安住度)。

話戻って、でも小泉氏の投資してね、の話が現実的にどうしたいのかは不明。

案外、英国大使館の対英投資部のマネだったりして? と、とてもうかつなものを感じたりもする。
http://www.uktradeinvest.jp/

私たちの社会思想はブレアんちと違うんだって知ってるのか、純ちゃん。

でもこのアナウンス効果に意味があるのかなと考えることも可能ではある。