誘拐されると費用を請求される国になってしまったわけだ

噂の日本のユニークな対応を報じたニューヨークタイムスはこれ。これに対するレスポンスは下の方に書いた。

Freed Japanese Hostages Face Criticism http://www.nytimes.com/aponline/international/AP-Japan-Hostages-Freed.html

誰にも歓迎されないどころか、費用を請求され、外務大臣川口さんは、より厳しい渡航に対する警告を考えるかもしれないと言っているし、外務省筋は、政府は、自分でリスクを取りに行った旅行者*1)を救出rescueすことができないかもしれないと警告する勧告を考えるかもしれない、ところまで来ていることが報じられている。

1) travelers。旅行者だからジャーナリストを排除するとかそういうことではなくて、こういう場合は渡航者(行く人帰る人全員)という意味で使われている。念のため。

これは結構完膚なきまでという感じかも。というのは、引用されているのが日本の代表的な新聞たる日経新聞で、外務大臣の川口さんのコメントなどもでていたわけで、つまるところ、世界中どこにでもいるヨタヨタの右翼的とか左翼的とかへんな人たちの話じゃない、ってことが一読明らかだから。

どうしましょう?ってか、どうしようもないわけで、それどころか、私が日本語で読める範囲でいえば、それで悪かったなどとは全然思ってもいない人がいっぱいだ。へんだとさえ思ってないだろうし、予測されるところでは「アメリカ人になんて何がわかるんだ」「日本には日本の事情がある」とかなんとかそういう感じではなかろうか。

ある意味で確かにそうで、これは日本の事情だが、問題はこの事情が日本語を飛び越えて伝えれた時、そこにはこの事情を「理解」する人はあまり多くはなさそうだということ。「理解」とあえて括ったわけは、日本語環境では、理解する=わかる=承諾すると読まれてしまうことがとても多いから。一方、英語圏(私の知る限りの西洋語圏)では、理解するとは理解する以上ではない。理解したからといって賛成するとは全然限らない。

話はずれるけど、そうなんだよなぁ。今私たちが対峙している国際社会との差異とは、土俵=OSが全然違うところで翻訳文化でまかなってきたことの、大きな結果、大きなツケだろうと思うのだ。