ほんとの根拠を言うべきじゃないのか? でないと変すぎる

昨日のパウエルの話は、パウエルは日本のことを考えているのだな、ってな感想を持った人がいるみたいだけど(ネット上で見た個人の意見で)、違うと思うんですよ、私は。

あれきっと普通に北米でインタビュー取ったんですよね。そうしたら、あれ、とっても普通の反応+若干、ま、自衛隊のこともあるしな、言っておこうと色気が出た、ぐらいのものだと思うのですよ。

危険だけど、そんなこといったって苦しんでいる人がいるのです(等等理由は様々、解放するんだ、まで)、でどこかに出かけていく人は、クリスチャン関係者から非宗教団体まで、常にいっぱいいる。で、そういうのを悪いといった傾向はまず見えられない。というか、そもそもそんなことを「規制」できるとは思ってないでしょう。だから、そういうところから考えたら、パウエルは普通のことを言った、って別に善悪とか正邪から、あるいは、あるべき見解からとか人としてとか、そんなものなんにもつかずに、そう、普通のことを言ったと思うわけです。

それはともかく、本日のお話。

航空券と健康診断費用は自己負担 人質事件で外務省
http://www.asahi.com/politics/update/0417/004.html

政府は一体何がしたいの?

危険地帯に行ったから悪いんだ、といったって、あれが例えば、戦場で砲弾に倒れた、撃たれたという話なら、それは危険地帯に行ったからだという論も成り立つだろうし、行った側も当然納得するだろう。

しかし、誘拐されたのだが・・・。危険地帯と誘拐地帯は並ぶのか? イラクは戦場だとは言われていたが(しかし自衛隊は戦場ではないところに行っているはずで、ここを危険地帯で追い込むのは政府にとっても諸刃の剣だと思うが)、行ったら誘拐されるとは普通考えられていない。

これで費用負担を言うその根拠はどこにあるんだろう? とことんわからん。

一応無理矢理考えてみようとしているのだが、難しい。論理的にはないと言ってもいいぐらいだ。誘拐の予見可能性から考えて&国外に出た国民の安全を求める義務のない国家なんてないと思うんだが、という理由から。

だから、政府は何か別の理由でこういう「いいがかり」を付けているのじゃないのか?と考えるのはまったく妥当だろう。そして、その理由だが、これも無理矢理考えるとして(普通に考えてはまったく理解できない)、あれを「誘拐」と見なしていないというのが根拠か。

政府様が何を考えているのかについて、すると2つの方向が考えられる。

単なる「自作自演」だと取っている。そして、ものすごくそれが軽度で程度の軽い発想に基づいていた。だから、「こらしめとこー」と懲罰的意味で、結構主観的には善意にあふれてそう言っている。

もう一つは、相当深い「自作自演だ」と考えて・・・と、書き出したけど、これは違うな。相当深いと考え出したら、どこかに「黒幕」がいて、そことの連携なりのためにあれを「誘拐」とは見なさないという意味になる。そうしたらそれは「自作自演」じゃない。もっと別の話だ。

いずれにしても、費用を請求したという見解から、政府はどうやらあれを「誘拐」とはみなしていないと宣言していると考えられる。そしてその理由が「こらしめ」ならそう言えるはずだ。ところがそうは言わず、代わりに国民に「自作自演」を言わせている。上で見たようん、軽いなら政府が言えばいいのだ。言えないのはなぜだ。考えてきて私はますますこの事件が不審でならなくなった。