メディア鎖国をどうするのか(その2)

鎖国体制をしり目に、アメリカは一応いろいろ動いていますです。日本で知られているのかどうか、わかりませんが・・・。


Richard Clarkeというテロ対策の総大将だった人が911のことについて、自分も対策にあった立場だったがそれができなかった、と謝った。

放送が60minutesという知られた番組だから、アメリカ中の話題と言ってもいい。

http://www.cbsnews.com/stories/2004/03/19/
60minutes/main607356.shtml


ただ、あくまで、アルカイダからの深刻な脅しと彼が見たことについて911の前に話し合おうと彼がせき立てたにもかかわらず、ホワイトハウスの反応は熱のないものだった、つまり、そうやっておけば防げたかもしれないのに、という線だ。

だから、911の見取りについて何か重要なもの、たとえば前年からヨーロッパを覆っていて、カナダでも殆ど普通になり、かつ、アメリカでも実は疑いが持たれている、いわゆる陰謀論の類いとはちょっと違う。

にもかかわらず、やっぱり、どこか1年前のトレンドから考えれば、随分とliberalになったものだ、とは思う。

しかし、多分そんなことよりももっと全然大きな話題は、テレビじゃないからどこか「派手さ」に欠けるけど、こんな本がどうやらぐんぐん売れていることの方だと思う。

Ghost Wars: The Secret History of the CIA, Afghanistan, and Bin
Laden, from the Soviet Invasion to September 10, 2001



ゴースト・ウォー、っつーんだから、実体のない戦争ってことでしょうね。で、それを911の直前までのCIAとアフガン、ビン・ラデンから解いてみましょう、ソビエト侵攻まで遡って、ってんだから、面白くないわけはない。

その上この人は元(なのか?)ワシントンポストで書いていた人で、さらにはピュリツァー賞を取ってもいる。どうでしょう、この豪華さ。

こういうのはきっと日本で見ている翻訳系の人はとっくに知っているんでしょうが、話として売れる線まで秘密にしているのか?という気がします。しかしね、それじゃ、日本じゃなんでも半年遅れになる。ここらへんをなんとかしないと、と常々心配に思う私ではあります。文学じゃないんだからさ、せめて、アメリカ動向ぐらいなんとかカバーにゃ・・・。