お花畑の裏切り者に将来はあるのか


今日の朝日は、常に輪をかけてぶっ飛んでいる。


これはあれかな、新華社築地支部と米民主党の見解を適当に解釈したらこんなになっちゃった、なのかな。


日本と核軍縮オバマ時代が勝負どきだ
http://www.asahi.com/paper/editorial20090321.html#Edit1

「非核の日本」という看板は、強力なソフトパワーだ。これをうまく使って廃絶への国際連帯の輪を広げられれば、オバマ氏への後押しになる。

ならない。日本はアメリカの核の傘に入ったブロック内の国であり、かつ、やる気ならいつでもやれる国だという見なされている。従って、非核だが非核とまでは言えない国の代表例。

これを上手く使うかどうかは別としてオバマ氏を後押ししなければならない理由も日本国には特にない。むしろ、日本には、米民主党は日本国を貶めるに違いないという国民的総意が強く顕在化してるのじゃまいか。そこでソフトだのスマートだのとか言いながら戦略を立ててるらしいけど、なんか、圧倒的に笛吹けど踊らず状態になっていると思うんだが・・・。朝日、あんた誰?みたいな気がしたっすよ。

 核軍縮に冷ややかだったブッシュ時代と違って、日米の意見はぐんと近くなった。オバマ大統領が来日する際には、国会で「核のない世界」演説をしてもらってはどうか。さらに進めて被爆地での演説となれば、国際社会へのメッセージ力はより強まるだろう。

善悪は別として、ブッシュ政権は戦争の真っ最中の政権なので、そこで軍縮というのは相当におかしいので、ここでブッシュ政権時代を持ち出しても意味はない。さらに、オバマ政権は現在ただいま絶賛アフガン増派推進中なので、この政権も別に軍縮政権ではない。核に限ってというつもりなのだろうか。しかし、核はあくまで軍事力なのだが? 

さらに、オバマ政権とロシアの政権が核弾頭の数減らしましょうってな話もどこまで折れるかは難しいのではないのか。というのは、核の数を減らす、はいいとして、減らしたからには再度必要になった場合にどれだけ迅速に復旧できるかが鍵になる。そこで減らしたいと米がいうなら、それはつまりお前ら展開迅速って自信あるわけだすねとロシアが思うのは理の当然。つーことはここで交渉となるだろうし、その範囲は軍事力配備全体となっていくだしょう。

あと、減らしたら、の過程でいえば、それだけ、数を持っていない国がちょっとは優位になるってのもあるのじゃないのか。チャイナの核の話も少しはしてみたらどうだろう。空母を持つそうだが。

オバマ氏が被爆体験した私たちの国で核について演説するとしたら、核を使うということがどれだけ惨めなことなのかを認識する米としては、という向き方以外には日本国が許す必要のあるものはあり得ないでしょう。しかし、それは彼らが決めることだし、今現在の日本で彼らにそんなことを言われて次に自分たちがどう行動したもんか、ちょっと不明じゃないですか?だから、この話題に日本を使うのはやめてください、というのが妥当な判断かと思われる。そんな話あるの?

 逆に、オバマ大統領の意気込みが不発に終わると、核軍縮は冬の時代に逆戻りするかも知れない。被爆者の高齢化も進むなか、日本の非核外交にとってオバマ時代が勝負の時である。


オバマ政権の意気込みがどうあれ、核は拡散しているし、逆戻りして早30年ぐらいになるのじゃまいか?

その間、技術漏洩をしてきた国があって、その中でもなかなか尻尾を出さないか、いや出てるけどメジャーに取扱われない国ってのもあるようだ。

むしろ今後は、核保有の透明化の時代かもしれない。

あと、上の方で1986年のレイキャビクがどうのこうのとあったけど、その当時既に拡散の懸念はあって、既に議論は、核を無くすというのは多分不可能だ、なぜなら一旦確保されてしまった知識を消すことはできないからだ。だったら、核の軍縮とは最終的にはどうやったら使わないで済むようになるか、じゃないのかという話があったと思う。いや実際には、ソ連崩壊後に広まった話だったような気もするから86年当時ではなかったかもしれないが、それでも、いずれにしてももう20年ぐらい前には「核のない世界」というのは理論上にしかあり得ないだろうとは言われていた。そしてそれに続く現状では、多分、情報の透明化と漏洩の阻止ってなあたりが焦点とされているんじゃないのかしらね、と思う。


従って、普通に考えて、この社説は一体全体何を思っていまさらそういう寝言を言っているのか、など私は思う。

もちろん、核のない世界の方が望ましい。そう希望する権利は誰にでもある。が、そう希望しない人が世の中にいる限り、そして世の中に紛争がある限り、あなたの、私の希望は達成されない可能性が高い。しかし、だからといってあきらめてどうするよ、とも思う。

私なりに思うに、問題の本質は、核の保有かどうかではなく、あたまの上から核爆弾を落とされるような人が今後地球上に現れないためにはどうするかという点だと思う。もしそうなら、目的は、紛争の阻止と大規模化の阻止、無効化、通常兵力での初期対応の迅速化およびそれに続く介入手続きの迅速化、介入手段、介入主体の明確化等々といった話と、同時に、無制限、無責任な漏洩の阻止と、それを行った国に対する罰則の強化ではないかと思う。


その点で、しかしながら、ブッシュだけでなくオバマも多分同じく、結局のところ、例えばイランに訳のわからない噛み付き方をすることによって、核の漏洩、技術移転を正々堂々と話し合う機会を奪っている。あんたらの言うことが不審に思えて仕方ないっす、という人々を増やし続けている。せめて、ここを何とかすることを政権の目標にするほどの誠実さがあれば、オバマ政権も救われようというものかなと思う。

それをあなた、ソフトパワーたらいう語を使って、日本を使って話題にさせようなんざ、まったくワンダフルにアホだわ、など思う。

単純な話、日本にだけは核兵器を持たせられない、そのためにはどんなムーブメントでも使うぞという意思である場合に限り、このような長々とした論説も意味があるというところか。従ってこの社説の本旨は、オバマ政権時代が日本に核を持たせないための正念場だ、というところでしょうか(笑)。もうちょっと上手く書きなさいよ、もう。


さてそこで思う。朝日がどうしようもないことはまぁそれでいい。彼らは愚か者なのではない。彼らはユニバーサルに嫌われる最悪の人々、つまり、話しかける当の者を裏切る人々だ。で、それも性質が悪いなら買いもしようが、質が悪いときてる。しかも、それはもう目新しいことではないし、日本国は朝日の思う通りには現在のところ動いていない。オーゲーオーゲーだ。
(前から書いてるけど、マジで思うんだが、外信で日本に関する記事がどうしても的を外しがちなのはこれらの日本の大手新聞を、自分たちの新聞と同等程度のものとして読んでいるからではないのだろうか?)


問題は、もしこれらのアイデアが米民主党あたりから出ていたらどうしましょう、という点だ。オバマさんに花を持たせたいとかそんな話じゃなくて、もし核管理問題をそんなお花畑で考えていたりしたらどうしましょう、という点は世界中の人々にとって大問題だ。多分、朝日の誤解というか、米民主党が何かを言っている、を築地版に仕立てる際に話がわやになっている、という経営から来る仕様なのじゃまいかなど思ってみたりもする。マスターは2人持つもんじゃないよ。