アメリカのリーダー選び


オリンピックを前にブッシュ氏はアジアへ出かけていったので、その間にブッシュの悪口を、というわけでもないだろうが、今日見た大統領選挙のネガティブアドは、マケインはいろいろブッシュの案に反対してきたとかいうけど、結局同じなんだよ、という趣意らしかった。ブッシュと一緒に並んだ写真を見せて、ほおらこの通りと言いたそうなその手法って、なんかなぁ。もうこの8年間でなれたとはいえ、ブッシュ氏はばい菌か犯罪者か何かみたいだよなぁ、それって、と改めて笑った。

そして同時に思うのは、それにもかかわらずこのおじさんはそんなことをあまり気にしていなかった。やっぱり人の上に立つというポジションの取り方に慣れた家の人だよなぁとか思う。すかしてるといえばそれまでだが、人々はフランクに文句を言うもんだとざっくりしてる。

ナチ呼ばわりされたの、ねぇ、みんな怒ってぇとばかりに騒いでいる我が方の政治家がなんかほんとに、痛い。自分で火の粉振り払ってみろよ、という感じね。


(2チャンネルで見たところでは、ナチなどと欧米では政治生命がかかるほど大変な物言いなんだとかなんとか解説者だかキャスターだかの人が言っているらしい。でも、それは別に誰かをナチのようだという言辞が駄目って話じゃないよ。サルコジとかも言われてなかったか?そもそも民主党って、小泉純一郎をナチ呼ばわりしてなかったか?

そもそも、昨日も書いたように、太郎様はどうやらその線では非難されないわけですよ。従来の欧米系が飛びつく日本イメージで叩こうったって駄目。練りが浅い。)


しかしこの件に関しては、前にも書いたけど、オバマ氏のアキレス腱もこのへんかもなとも思う。非難されたら詰まんないことでも本気で怒るし、怒って最後まで戦うならまだしも、不貞腐れて(と私には見える)、上から目線になりがちというのが問題ではないかと思う(2ヶ月ぐらい前The Economistに長い舌のオバマの絵と共に、なんかその言辞と上から目線について揶揄されていた。)。


リーダーは踏まれてなんぼ、抗議されてなんぼ、ハンドルしてこそリーダー、王様は汚い手で触られるコインだの紙幣にされて何ぼ、という感覚がないと思う。奥さんはさらにひそかに立派に?問題かも。


このあたりが、実際の選挙でどうなのかしら。投票する人は、テレビに出て解説とかしてる人でも後ろで大金はたいてる人でもないわけで、メディア関係者がいかにポイントはこれだと言おうとも、脇から見える候補者のキャラに大きく注意が向くこともある。政策的には、だんだんと、各種利害調整者からのレクチャやら、ロビイングやらを受けた結果として、劇的に違うってもんでもないしなぁになっていくからなお更。今日は、ドリル・ドリル(オフショアの石油開発推進)にオバマが賛意にまわっていた。


あと、メディアがずっとオバマ有力ムードにしてしまったために、逆に、オバマっち、新鮮味がないんですけどとうい状況がちょっとあるっぽい。このあたり、もう少し考えたらどうなんだ、リベラルメディアとか思う。マケインはまぁ、いつ見てもマケイン。アリゾナの小言幸兵衛。