なんて重いの、米韓首脳会談


と、そのブッシュ様。どんなデモが来るんでしょう、のホットなコリアン情勢は韓国政府大マジの警備体制で押さえれていたみたいだ。その代わりに、ブッシュ歓迎デモが大きくあった由。どうしてもデモしないとならないわけね、というのがある種、こう、別世界を感じる。


テロ指定解除先送りも 北朝鮮核、検証が条件 米韓首脳会談
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080806AT2M0601506082008.html


とかいうのもまぁそうなんだろうけど、これも別にサプライズじゃないよね。


で、同じ意味なんだが、ブッシュはブッシュだった模様で、悪の枢軸のままでいるのか、そうでなくなるかは「彼(金さん)が決めることだからね」(it's his choice to make)とか言っていたそうだ。悪の枢軸というのも、彼が悪の枢軸リストから出たいなら、それは彼が行動するしないんだよ、みたいな言い方で、悪の枢軸認定は健在みたいだ。
http://www.usatoday.com/news/world/2008-08-06-bush-asia_N.htm


会談について、何かまとまってるのがないのかとざっと検索してみたら、妙なところにまとまりのいいものがあった。マーケットウォッチってWSJにくっついてるところだよね。
そこに、ホワイトハウスのソースだよ、っていう明らかに記事じゃなくて、ブリーフィング配布資料みたいなのがあって、ニュースを見るに、結局このままみたいなので読んでみるに、

Statement of the ROK-US Summit


1 同盟強化
  a) 戦時統制権返還に関する合意の履行
  b)21世紀の同盟に向けて同盟を進展させるというアイデアは共有、しかし具体案は出なかった模様

2 FTA 
   自由貿易協定は両国にとって大事なもの、従って両大統領はそれぞれの議会を説得する

3 北朝鮮
   2005年9月19日の共同声明を実施するための第二段階の行動を歓迎。
   北が提出する宣言が完璧であることを保証するような厳格な検証体制が必要。それは6者協議のフレームでやる。


ってなところか。
全部大事というか、オリンピックに合わせて立ち寄りましたぁ〜じゃない内容ばかりがずらり。


総じていえば、言われていた通り、ブッシュ氏、政権を離れるにあたって、特に1なんかを確認しに来た、みたいな感じでしょうね。政権が変わったから1からやり直しとかないからね、みたいな。

参考
強硬な米国、会談中詰め寄る場面も…SCMの舞台裏(2006年10月)
http://www.chosunonline.com/article/20061023000063


そしてその上で、アフガンへの派兵を云々とういう課題も持ってこられてる。
FTAは魔法の杖じゃないし。


しかし、そういう極東から遠いようなところじゃなくて、極東そのものも何が起きるかわからないからなぁ、というのがかなり不安。




単なる空想だが、ふと思うに、アメリカって北朝鮮あたりにミサイル基地を置くとか考えてないのだろうか?いや、自分にとっての影響とか全く考えずに、チェコポーランドのミサイル基地の話を読んでて、同じことを極東に考えた場合あのへんが一番効率的ではないのか?と思った。そうると、朝鮮半島を完全に非核化して自分の、英語圏の歴史的用語ではunder influenceにできたらOKだ、なんだろうね。だからこそ南の経済に手を貸し続けていた、みたいな。

まぁ、その前にロシア、チャイナが黙っていないわけなので、アメリカの100年単位の戦略として考えた場合、旧満州をチャイナまたはロシアから離しておかなかったことが誤り、なんてのはどうだろう。

そんなことを考えると、英米からすれば旧大日本帝国をあのままにしておくわけにはいかないってのはよくわかる。本来の位置もいい上に、極東の重要地点(半島北、満州、台湾)を取ってたわけだから。

さらに言えば、イギリスはボーア戦争なんてやってる場合じゃなくて、なんで日本の占領を真剣に考えなかったんだろう。もしそれができていたら、今もまだ大英帝国の時代なんじゃなかろうか。
(同盟、影響力を通して擬似的にはできていて、それを大英帝国ドミニオン自治領)連につつかれて、アメリカにそそのかされて日英同盟を手放した、ってな俗説も聞くけど本当なんじゃなかろうか。)


とかいう私は今、
Wars of Empire
http://www.amazon.com/Wars-Empire-Douglas-Porch/dp/0304361283
なんて本を読んでいた。スミソニアンブックというシリーズで、なんか学校の副読本みたいな趣なんだけど、そうであらばこそ地図がしっかり出てて、文章もよくまとまっていてとても読みやすい。夏の午後にどう?という感じ。いや、好みだが。