条件節だらけの北の釣り?


どうせだったら日本海北部にでも深い深い海溝でも海嶺でも、特殊海流でも作ってほしかったぞ、地球、とか言いたくなるのが北朝鮮の話か。そうすればそもそも、ロシアの脅威も存在しなかった。ああ。


で、とりあえず、まだ何も起こっていないわけで、いつもの、出す出す詐欺かもしれないという可能性もあり、さらには、アメリカの方も、解除するする詐欺かもしれないという可能性も一応ある。つか、駆け引きなしのわけもなし。

それにも関わらず、日本は解除を容認だ、容認だと言わせたい報道機関が日本にはあるようで、なんだかなぁなど思ってる。いつものように、基本は、外務省とかの会見を読んでますだよ、私は。特殊アジア関連の政治の話は日本の新聞読んでるとわけわかめになる。


外務大臣会見記録(平成20年6月24日(火曜日)10時50分〜 於:本省記者会見室)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kaiken/gaisho/g_0806.html#9-A


条件節だらけの文章で、実際問題、日本の外務大臣が米国の真意なんてものをよしんば理解していても言うわけにもいかず、尋ねられても困ることだらけ、って感じだ。まだ何も決まってまへんがな、なんだもの。


が、それにもかかわらず、

<福田首相>北朝鮮のテロ支援国家指定解除、容認を示唆


とか書かれ、でもって、

それを拾ったかどうかはわからないが、FTの最新では、東京はテロ支援国家指定解除に対して、前は強行に反対だったけど態度を軟化させていて、高村外務大臣は、ピョンヤンへの何百万ドルもの支援を引き出すことにつながる北朝鮮との国交正常化プロセスを「明日」から準備する用意がある、と書いている。一方で拉致問題への米国のプレスは引き続きと米国はいっているという文言も収まってる。
Tokyo eases N Korea policy

Mr Komura said Japan stood ready "from tomorrow" to normalise relations with North Korea, a process that is expected to trigger hundreds of millions of dollars in aid to Pyongyang.


これをどう考えるか。
いや、脊髄反射すれば、日本の危機ぃ、許すな鬼畜米英ぇええ、とかなんだろうが、ずいぶんあからさまに金で釣ってる話とも読むもも一興ではないのかなど思ってみたりもする。

そもそも、この枠組み自体が、金体制断末魔には違いないわけで(核しか大きなネタはないのにそれを捨てるプログラムを組んでいる以上大きなカケだ)、問題は、じゃあ崩れたらどうするの、が本当に来ちゃうかもよ、という点で、しかしながら、主だった引受人が、結局のところ未だにいない、という点があからさまになっている(ために、陽動効果が薄いので、援護射撃でお金の話してみてる、とか)。

欧米軍にとっては、核関連の裏背景とかも一挙に手に入れられるんだったら、もう後は野となれ山となれ、でもあるし、逆には、70年代からこのかた、裏舞台として使われてきた北が、不都合に崩れたらまずいんですけど、みたいな勢力もきっとあって(イラク問題と同じか?)、その調整とかもありそうだが、基本的には、東アジアがゆれる兆候があるからこそのビッグ・プッシュではないのか?など思ってみてみてもいいような。

などと妄想すると、


ま、このへんの日本国内にしか存在しないメディア動向も、むしろ歓迎されてるんじゃないんか、みたいな。プッシュを支援してる、と。

北朝鮮:核申告期限を通知 米「テロ」解除は26日


もう、決めちゃってるし(笑)。


一方で、

North Korea May Deliver Its Nuclear List in Two Days (Update2)
US official: NKorean nuke documentation could come Thursday


といった具合に、そもそも26日という北が自分で決めた日にホントに出してくるんか、が、mayだのcouldを伴って書かれているところが現在のところ主流。〜ことになってる、まだ取ってないところも多い、と。出す出す詐欺にまだ1億ジンバブエドルぐらい賭けられるらしい。


我が邦の外務大臣の現在の基調は以下の通り。

外務大臣)米国は、「行動対行動」の原則、これは六者会合全体を支配している理念でありますが、北朝鮮の申告が行われれば、解除する意図有りということで、議会に通告するということを言っている訳です。具体的に、北朝鮮が本当に26日に申告をするかどうかということについては、はっきりした情報を私は持っていません。米国側は、これは相手がきちんとした申告をすれば解除するという意図表明であると、それから45日間きちんと状況を見るのだと。これは議会でそれを承認するかどうかということにある訳で、そういう中で日朝関係の進展振りも当然考慮するし、もちろん、米国として最重要なのは、この核の申告が、申告ということに値するものであるかどうか、そしてその後の状況、そういうことを見極めるのだと言っている訳であります。

外務大臣)前から言っているように最終目標は、非核化。ですから完全な廃棄です。全ての核の廃棄。それに資するものであるかどうか、それに資するものである為には、前から日本が言っている完全かつ正確な申告でなければいけないということが日本の基本的立場です。日米間だけでなく、五カ国の中で色々な考え方があるので、最低限確保しなければならないのは、最終的な核の廃棄に繋がるかどうかということで、完全かつ正確な申告の範疇に入るかどうかということは、他の国との緊密な協議の中で決めていくということです。その中で日本側の考え方もかなり米国は理解していると思います。例えばヒル米国務次官補と会った時に、子供がテレビゲームをやったと、日本製だったと、レベル2をきちんとしておかなければ、レベル3がうまくいきませんねとヒル米国務次官補自身が言ってましたから、日本の考え方も相当理解していると。どこかの国、一国の意見で全てが決まる訳ではなくて、六カ国の中で、特に日米韓では緊密に連携し、そして中国とも連携し、そしてロシアとも連携し、最後は北朝鮮にも働きかけて、出来るだけ我々が思うようなところに持っていきたいというのが我々の考えです。


24日分を2往復読んだが、FTがクォートした「from tomorrow」になりそうな文は不明。何か言ったんでしょうか、テレビとかで・・・。