民主党

一方の民主党
なんというか、もしかしてこれって、陰謀論を考えるべきか?というのが今日の率直な感想。
どういうことかといえば、オバマ候補はなぜここまで来たのだったか・・・とふと思ったから。

ざっくり言って、今日までの戦いを見てかなり平たく私が思っているのは、ヒラリー、オバマに絞ったら、時間が経つうちにこの二人ならヒラリーという選択をする人が多いだろう、と思う。だから、その意味で、昨年末来オバマ候補がある日突然のように注目を浴びて、強い、強いと扱われていったのは、他の候補を振り落とすための作戦だったのではないのか?と思った次第。いや、冗談ですが、なんかそう思いたくなるものがある。そうなら、1ヶ月ぐらい前クリントン候補負けが込んでるなぁと思った私は騙されたのか。


とりあえず最新の結果は、

大票田・加州はクリントン氏勝利 オバマ氏と互角の戦い
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080206/amr0802061435015-n1.htm


この二人ならヒラリーという選択は、人によっては、オバマ候補が白人でないからか?とか思う人がいるかもしれないが、そんなことではないです。なんてか、こう、一回でもスピーチを聞いたら自ずから選択肢は決まるってことも相当だるのではないのか、と私は個人的に強くそう思う。


今日に限らず、ここ何ヶ月か、変化、変化、と聞いたけど、だからどう変化させるのかまったく曖昧だし、時は来た、本当に変わる時なんだ云々を延々やってる姿は、それでトランスできる人は気持ちがいいかもしれないが、そうでない人にとっては実のところまったく退屈以外の何者でもない。

 オバマ氏は5日夜の演説で「われわれの時代が来た。変革の時が米国に到来した」と候補指名争いでの勝利を誓った。

上の記事からの引用だけど、実際今日のはこれ以外に何も言ってないようなスピーチだった。


この人は、石原慎太郎に破れた浅野氏のようなパターンを踏むのではないのか、というのが今日現在の私の読み。
アンチ
http://d.hatena.ne.jp/Soreda/20070409

つまり、これまでのものはすべて駄目、今度こそ本当のチェンジを、時が来た等々というのは、本人たちは前向きで言っているつもりかもしれないが、実はまったくの後ろ向きだというのに気づいていないかもしれない。なぜなら、変化を、というのは、徹底的な具体策があってそれを提示していない限り、それは、気分としての「アンチ」とあまり変わらないからだ。


そして、徹底的な具体策を描いた上でそれでも変化をというのなら、それは全面的に革命的であるか、でなければ、やっぱりその多くは今現在の方針を受け継いだ上での変化、つまり、幅の限定的な変化に留まる。
勢いのある言葉は、具体策という土嚢が積まれていなければ空虚になる日が来る。オバマ氏は、晒されれば晒されるだけ分が悪くなると私は思っている。ファンには申し訳ないけど、方針変えたら?とか思う。少なくとも、少しポジティブな風に持っていったらどうかと思う。


このへんは、同じようにブッシュを殴り倒さんばかりにこき下ろすヒラリー氏はさすがか。彼女は決して、ブッシュ・アンチじゃない。ブッシュの前から持ってるアジェンダ、例えばメディケアといったものはあるし、それ以外でも具体的な行動実績は良くも悪くもここ16年間隠れもなく人目に晒されている。どこの州だったかどこか南部かな、の、郊外都市部の中のブルーワーカー層の支持がヒラリーで強い、ってな分析をCNNで見たけど、これはヒラリーはちゃんと個別案件を固めつつやってきていることの証拠だろうなと思った。強いわなぁ、と。


オバマ候補が今日のスピーチの中で、自分たちは前を見ているんで、後ろ向きの人とは違う、みたいなことを言って、実績を誇ってばかりのヒラリーをくさしたつもりっぽかったが、私的には、駄目っしょ、それと思った。Changeを錦の御旗にしてしまったのでもう引き返せないのかもしれない。ビル・クリントンも変化って言ってなかったか、ではあるけど、彼の場合は、どうあれ経済最優先という底が見えていたわけで、そうならそれは、枠組みのある変化であって、世の中間違ってる、私たちが世の中を変えるのだ、といった革命でも起こすのかというノリではなかったと思う。


ただ、ヒラリーの弱点は、極端なヒラリー嫌いがとにかく多い。昨日嫌いになったわけじゃないから覆すのは容易ではないだろう。つまり、上のマケイン氏と違って、浮動票の可能性が小さい。


そうだからこそ、私の友達は、最終的にマケイン上院議員になってほしいのでヒラリー頑張れ、ヒラリー頑張れと言っている。彼女は渾身のヒラリー嫌いだが。


そういうわけで、要するに11月までの課題は、誰がヒラリーに食いつくのか、ということになるのではないのかというのが今日現在の見取りか。