パキスタン情勢というか

小沢説をきちんと解釈した上で否定することは有意義だと考えるひとつの理由は、現状優先だけで進めば、退くときに困るというのがある。仲間だから行く、といったってその仲間の利害は対立し得るわけだから、明確なラインを引けるように自分たちが判断した痕跡を残すべきだと思う。

で、そんなことを考えながら国際情勢なるものを見ると、なんかねぇ、武力オプションは今後ますます増えることはあっても完全沈静化なんてないとしか見えないのがなんとも苦しい。


日本が直ちに関係するものではないにせよ、パキスタンのやばさも段々ピークに来てる感じだし、トルコは空爆したという噂もある(してない、とクルド側は主張している模様)。ここらすべてに対して、わが方の同盟国たるアメリカ様は不覚にも?深く首を突っ込んでいる。

パキスタンに対しては、大英帝国残滓同盟(うそだよ)のような、いやいや21世紀をにらんだ、見えない保護同盟のようなコモンウェルスが、ムシャラフに国家非常事態を10日以内に収拾しないとメンバーシップを剥奪するぞと脅しをかけている模様。

Pakistan facing suspension
http://www.theglobeandmail.com/servlet/story/LAC.20071113.
PAKISTANSIDE13/TPStory/TPInternational/Asia/
ALWYNNE GWILT
Special to The Globe and Mail


カナダも言うまでもなくこのメンバー国家なのだが、そのhigh commissioner(高等弁務官という訳語はここでも生きるんだろうか?)は、

"It is extremely important that we [Canada] participate actively and develop a clear and strong statement to try to encourage President Musharraf to do the right thing,"

積極的に関わって、ムシャラフ大統領に正しいことをしてもらうような明瞭で強い声明を出すことはカナダにとって非常に重要だ、など言っている。当然、カナダにはカナダの主権があるからコモンウェルスがそう決めてもカナダ政府がなんて言うかは今のところ不明だが、コモンウェルス諸国がここで強く出たら、その結果に対して彼らはどう責任を取るつもりなんだろう?というのがちょっとよくわからない。

UNもあるけど、コモンウェルスもあるし、NATOもあるし、アメリカの隣国だしと様々なチャネルで生き延びてるよなぁ、カナダ、としみじみ思う。