地球は狭いが密ではない


で、上のおじちゃんが、私には、ちょっとこう東アジアの関係各国の歴史的背景込みの民族的な違いとでもいうべきものを理解してないんだわなぁと思われたわけだが、その中で多分最も、好意的に誤解されていたのが南の朝鮮、つまり韓国かもな、など観察している。でもって、これは、この先どうなろうとも彼らの負荷になる可能性もある。


北朝鮮に対する南朝鮮の反応、それも政府筋の反応が朝礼暮改よろしく逡巡しているのは、日本人にとっては、結構慣れているというか、要するに100年前のようだ、の話でかなり折込済みだし、アメリカと、西欧各国の政策決定機関とでもいうべきところは、そう見ているんだろうな、と見える。


が、普通の人は今日現在ではまだまだ理解していない。


で、例えば、ソウルに在住している外国人が、この成り行きにびっくりしている。どんどんおかしくなっていくじゃないか、しかも最も心配なのは南朝鮮の政府が国連の決議にさえはっきりした答えを出してないんだよ、俺はどうやって商売していくねん、ということになる。

``It seems to be getting worse. But what I am most concerned about is how the South Korean government will respond to Proliferation Security Initiative as it has not given any clear answer regarding that issue and even on the U.N. sanctions on North Korea.’’

http://times.hankooki.com/lpage/biz/200610/kt2006101817354411910.htm


これはKorean Timesで見たんだが、この新聞はここのところずっと南の中で北に断固たる態度どころか、アメリカが悪いというある意味、差し迫った脅威に対してこれ以上ないぐらいに意味のない気晴らし論争とでもいうべきものに流れる気配に対して、考え直せキャンペーン展開中みたいだ(とてもぬるいが)。


どっちが悪い、誰が悪いというのは、遠い地域の人がゆっくり考えるにはちょうどいいが、しゃれにならないものを前にしてやっている人がいるとしたら、それは単純にいって裏切り者か渾身の変人かのどちらかだと考えて悪いことはないと思う。渾身の変人には哲学者なども含まれ、これはこれで存在してくれることが望ましい層だと私は考えるが。あ、哲学者とか学者を騙って工作する人とかはこれには含まれません。断固。


でもって、今の情勢に関していえば、基本的な流れを書く、いわゆる世界のメジャー・マスコミは南朝鮮のこうした状況を全然取り上げない。ここのところはつねに、アメリカ、日本、中国とSコリア、と並んでいるだけだ。そして、むしろ北に対して怒っている南の図だけが取り上げられていると言っていいかも。つまり、これはメディア団体(誰それ?)ある種のバイアスを掛けてるのかなぁ・・・と想像しないでもない。が、それによって、世界中の、基本的に東アジアに深くコミットしていない人々はSコリアがどんな対応をしてきたのか、およびしようとしているのかを良く知らないでいることになるが、知ってしまった人は考えてもみなかったことをしている人たちなのか、ここは、というのに驚くということになるかと思う。


すごいの出ました。


宋安保室長「国連に国の運命を預けるのは…」
宋安保室長「自分の運命をあきらてしまったことに等しい」
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/10/19/20061019000048.html

 また、宋室長は「現在は、ブッシュ大統領の考えが右に左に揺れ動く可能性のあるときで、参謀たちがどのように見つめるかによって事が大きく左右し、北朝鮮がどのように行動するかによっても動きは変わる」とし、「北朝鮮が交渉を通じた非核化の意向を行動に移さず、口先だけで示したとしても、ブッシュ政権の政策は変更される可能性がある」と話した。


そ、そんな口先だけの約束を安保室長が言い出してどうするのよ、なわけで、しかしこう、しみじみ期待を裏切らない人々だ。

いや、お説がもし常に一貫していたのであればそれはそれで正論だと思うが、今まさに自分んちの話になったら出てくるというのも、なんというか、じゃあさぁ、朝鮮戦争ってなんだったのと・・・。