汚いのと馬鹿がどちらがいいのかはよくわからない


腹の虫がおさまらないのだが、

しかし、このニュースに接したときの政府当局者たちのうろたえようといったらなかった。

みっともないの一語につきた。一応何でもないようなふりをしてみせたが、内心の狼狽ぶりは隠しようがなかった。

http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/060721_ketsudan/index.html



政策当局者が「うろたえた」のは、よもやここまで汚いことをしてでも、あるいはインテリジェンスをかなぐり捨てでも靖国参拝を問題視したい勢力にびっくりしたのだろう。



でもってここ。

とまるで人ごとのように答えて、いつもの「心の問題」のレトリックに逃げ込もうとした。それに対して、では、心の問題として、それは小泉首相自身の心にどう影響するのか?、今度の8月15日にまた参拝するつもりなのか?などなど、二の矢、三の矢をはなって、小泉首相をしばらく会見場に釘づけにした。

だからといって、彼女が小泉首相から何らかの特別の答えが引きだせたというわけではない。


このあたりはもう、インテリジェンスとか知性とかいう問題じゃなくて、言質を取って勝手に筋を組み立てようとする卑しいジャーナリズムそのものだ。



ただ、個人的には、実のところ氏の著作で感心したことはないので、ま、こういう人だったんだろうなとは思う。つまり、記事自体に憤ってはいるけれども、氏に対しての驚きは私にはない。だから、くどいけど、こういう人を使わなくてももっと他に100万人ぐらいずっとましな人々がいるでしょ、<大メディア、という点をどうにかできないものかとしみじみ思うし、こうした「ひっかけ」に対して、効果的に反論できる対抗または異論メディアが日本では枯渇している点がやっぱりずっと問題だろうなぁと思う。


結局、今の状況は、大メディアの「仕掛け主義」vs個人メディアの「解読主義」みたいな様相か。解読は大事なんだけど、主張が立っていかないからなぁ。やっぱり対抗は必要だと思う。