騎馬警察隊という名のカナダ国家警察

余談だが何がしか本質的に重要かもしれないと思ったのでさらにお借りします<finalventさん。


というわけで、定訳語も「カナダ連邦警察(RCMP)」と変えたほうがいいぞ、共同とか。


finalventさんがページ内でおっしゃっていたが、私もそう思う。共同をはじめとした日本の新聞各紙が、カナダのテロ捜査に当たっていた組織であるところの、「カナダ騎馬警察隊(RCMP)」と書いていたが、それはせめて連邦警察と書いたほうがいいでしょう、というお話。


というか現地から何かレポートなりを訳す場合は普通そうなってると言っていいかと思う。


カナダの警察機構は、他のもろもろと同じで、連邦、州、地元市警など、とそれぞれ管轄が違う。RCMPはその意味で連邦の警察だし、読者が知りたいのはそこであって、別に衣装、来歴のことではないと思うから(したがって、観光用パンフレットでは騎馬警察と書く意味もあるだろう)、連邦警察と書くのがいいのではないのか、と思う。



すべてが「警察」である日本人からすると面倒なんだが、RCMP、OPP(オンタリオ州の警察)、そしてトロントのポリス、と言い分けるのが普通。おまわりさんへの悪態語という意味での、コップ、は、ここならトロントのおまわりさんのこと。
RCMPをコップと考える人はいないと思う。


というか、この組織は、外国人の私の鼻が嗅いだところによれば(したがってエビデンスはない)、軍隊並かそれ以上に経緯を払っておかないとならない組織、のような感じが相当にする。息子さんがRCMPに出てらっしゃる、それはそれは名誉なことですね、といわねばならない(または、言いたくなる)組織。そして、普通の生活にはまったく関係がない。


finalventさんがカナダ大使館の説明をクリップされていたが、この後半がカナダ的に正しいRCMP像の説明だろうと思う。

しかしRCMPは、単なる神話的存在ではなく、その活動も騎馬ショーに限らない。RCMPはカナダの国家警察であり、世界的にも優れた治安維持機関として高い評価を得ている。


ということは、RCMPは、カナダ国家警察であり、ほぼ治安維持の専任機関で、その国家警察が反テロ法関連の捜査にあたってる、というのが今般の反テロ法に関連した出来事の表現で、カナダ人はそう言っている。


で、なんでここに騎馬ショーの一文がくっついているかと言えば、観光的に有名になっているから、在外公館的にはこう書いている、ということなんだろうかなと思う。カナダ国内のRCMP関連の話で、ショーだの何を着てるのかなんて話が付いてくることは(当たり前だが)ない。つか、RCMPの人が年中ああいう格好をしているわけじゃない。


が、これを日本語で騎馬警察隊が、とか書くとかなり印象が異なってしまような気がする。どこか間が抜けてるみたいな。
そういうわけで、この表現は誤ったイメージを伝える元になりかねないので訳語としては捨てるべきだろうと思う。